LIXIL、スマートロックの展開を高断熱ドアに拡大
スマホをポケットインで施解錠
LIXILはスマホをポケットインしたまま取り出さずにドアの施錠・解錠ができる「FamiLock」の展開を拡大。新たに断熱性能の高い玄関ドア「グランデル2」、「ジエスタ2」、「リシェント玄関ドア3」で採用する。
スマートロックシステム「FamiLock」は、専用アプリ「My Entrance」をインストールし、スマホのBluetoothをONにしておけば、ドアのボタンを押すだけで施解錠できる。「スマホが使えるスマートロックは市場でほかにもあるが、我々は使いやすさを追求した」(サッシ・ドア事業部川口富士雄ドアSBU SBU長)とスマホをポケットインしたままの施解錠にこだわった。
2019年に「玄関ドア DA」に搭載して発売し、まずは小さく市場にアプローチした。スマートフォンのほかに、手動キーやカードキー、リモコンキーも使えるので、家族それぞれの使いやすいカギを使うことができる。そして現在、LIXILのドア出荷率に対する電子錠の構成比は60%以上にのぼり、スマートロックは住宅に欠かせないものになりつつある。
今般、「FamiLock」を断熱性能の高い新築向けドアの「グランデル2」、「ジエスタ2」と1日で新しいドアに交換できるリフォームドア「リシェント玄関ドア3」の高断熱仕様、断熱仕様へ展開し、顧客ニーズへの対応強化と高性能ドアの普及促進を図る。また、導入に当たって、タグキーを追加。軽量で、キーホルダーとして利用できるため、小さな子どもの使用に適している。タグキーを紛失した場合は、アプリで該当するキーの登録を削除するだけで済む。ドアにキーをかざすだけなので、子どもだけの留守番でも外部から気づかれにくく、防犯面でも安心だ。プランや保証サービスも拡充し、カギの種類やリモコンの有無、保証期間を生活者が必要に応じて選べるようにした。
電波の調整が秘訣
シミュレーションを重ね安全性を確保
Bluetoothの電波は機種によって飛び方や強度に違いがあり、建物や地面に電波が反射するため周辺の環境の影響を受けやすい。そのうえ、ほとんどの人が家の中でもスマホを持ち歩くため、外部からの解錠リスクなど従来のカギよりセキュリティに対する脅威も高くなる。
同社は、仮想空間で間取りを変えてのシミュレーションや実測検討を繰り返し、電波の調整機能を実装。第3者による解錠を防ぐため、ペアリングを行う「通信エリア」とドアのボタンで施解錠できる「認証エリア」を使い分け、ペアリングはデバイスがBluetooth接続できる20~30mの距離から始めるが、解錠自体はドアの手前に来ないと行えないようにした。また、玄関ドアが認証エリア内にあるスマートフォンを自動で検知し、3分以内に施解錠が行われない場合は認証範囲を自動で縮小する機能を設けた。認証エリアは現場の環境に応じてユーザーで調整が可能。
Bluetoothの通信エリア内であれば、アプリ画面での操作も可能だ。スマホを使用して施解錠を行った場合は、アプリに操作履歴が残るので、締め忘れが不安になった際に確認できる。
同社は、今後も電子錠領域における「FamiLock」の割合を増やしたいとする。
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