2022.11.22

中央住宅、桐を使ったインテリア雑貨を開発

地域産業と連携しインテリアの価値を高める

中央住宅は地域の産業と協同し、桐材によるインテリア雑貨を開発した。桐材の内装材と同デザインのもので、インテリアのトータルコーディネートの満足度アップを図る。

モデルハウスを活用した「アンテナモデル」を設置、「KIRIHAKO」などを展示

ポラスグループの中央住宅が桐材を使ったインテリア雑貨「KIRIHAKO」を開発、来年1月から販売を開始する。

同社は10年ほど前に埼玉県の春日部桐箱工業協同組合や桐箱などを手掛ける厚川産業と協同し、住宅の壁面に使う内装用無垢桐パネル「KIRINOKA」を開発、2013年から同社分譲住宅での採用を進め、これまで1000棟超えの採用がある。

桐材は軽量、軟質、調湿、断熱、防虫といった機能を持ち、桐箪笥をはじめ贈答用パッケージなどで使われてきた。中央住宅と厚川産業は、こうした特徴を生かしたうえで、デザイン開発を進め、浮造り仕上げに自然由来塗装の多重塗装といった商品を展開、「シルキーウッド」、「シャビーウッド」、「シャイニーウッド」、「ピュアライン」というナチュラル系からカジュアル系、アート系までのデザインをラインアップ、多彩なカラーも揃えるに至っている。

年間200~300棟に採用し、住宅需要者からの評価も高い「KIRINOKA」を、もっと広く展開できないかと開発したのが「KIRIHAKO」だ。「KIRINOKA」と同デザイン・同色による小箱で、「kinu-hako」、「iro-hako」、「yuki-hako」の3シリーズを揃える。現在、価格設定、販売計画などを詰めており、来年1月に発売する考えだ。

満足度アップでインテリア販売の売り上げ増に

このほど、今年8月に販売を開始した分譲地「フレーベスト新河岸WA plus」のモデルハウスに、「KIRINOKA」や「KIRIHAKO」を展示する「アンテナモデル」を春日部桐箱工業協同組合、厚川産業と協働で開設した。プロダクトデザイナーと桐箱の職人がコラボしたテーブルやスチール、アロマポット、また、厚川産業のアートパネルやフレームなども展示、桐の建材としての魅力だけでなく、桐のインテリア雑貨・家具のアピール、また、企業間の地域連携の周知の場となるものだ。
このアンテナショップは10月いっぱいで閉鎖するが、11月下旬には埼玉県鳩ケ谷市の物件で開設する予定。所沢の物件でも計画、順次、物件特性を踏まえてモデルルームを活用した「アンテナモデル」を展開していく。

「KIRIHAKO」の提案は、ポラスグループで内外装材や設備機器の仕入れを行う住宅資材センターが担う。同社のインテリア部では、同グループの住宅購入者に向けてインテリア商品のトータルコーディネート提案を行っており、住宅購入者のうち約95%が同社を通じてインテリアや小物を購入、その購入額は一棟当たり80万円程度であるという。

今後、このトータル提案時に、内装の「KIRINOKA」にあわせたインテリア雑貨の提案を行っていく考え。「kinu-hako」自体の販売単価は高く設定できないが、トータルコーディネートの満足度アップを図り、家具やカーテンといったほかの商材のレベルアップにつなげ、全体としての売上高増につなげていく。