2022.11.17

積水ハウス、顔認証システムで集合住宅のサービス拡充

日本初、全住戸の玄関ドアに導入

積水ハウスは2023年11月に完成予定の分譲マンション「グランドメゾン溝の口の杜」において、NECの顔認証システムをエントランスに導入、さらに日本初の試みとして全住戸の玄関ドアにも導入しサービスの拡充を図る。

同社は1978年から、主に首都圏・中部・関西・福岡エリアにグランドメゾンを分譲してきた。首都圏では、東京都心と城南・城西地域、神奈川県東部を中心に280棟、約1万9800戸を供給してきた実績を持つ。

「グランドメゾン溝の口の杜」のコンセプトルーム

グランドメゾンの新しいプロジェクトが「グランドメゾン溝の口の杜」だ。東急田園都市線「溝の口」駅徒歩12分、JR南武線「武蔵溝ノ口」駅徒歩11分に位置し、駅前の賑わいとは一線を画した住宅エリアである川崎市高津区久本三丁目、NECの社宅があった跡地に、総戸数123戸の分譲マンションを建設。四季折々の表情を見せる緑豊かな中庭を設け、街の利便性を享受しながら、自然を“日常”として身近に感じられる住まいを提供。また中庭の魅力を享受できる個別ブースも構えた在宅ワーク可能なラウンジを計画する。

マンション中央の敷地には、緑豊かな中庭を設ける

マンションサービスの高付加価値化の一環として、世界トップクラスの生体認証技術を活用し、生体情報をデジタルIDとして様々な領域でのサービス展開に取り組むNECの顔認証システムを導入する。エントランスへの導入事例はこれまでにもあるが、全住戸の玄関ドアへの導入は日本初となる。居住者は、マスクを装着したまま非接触で解錠が可能で、荷物などで両手が塞がっていてもスムーズに入館・入室ができ、感染症対策としても有効だ。鍵を忘れたり紛失したりして自宅に入れないというリスクもなくなる。専用のスマートフォンのアプリには、誰が、いつ、入館・入室したかを通知する機能を搭載。子供などの家族の帰宅を離れた場所にいても見守ることができ、安心につながる。

テレワークスペースなど、共用施設も顔認証システムに対応する。予約から決済まで専用のアプリで完結できる仕組みを用意した。また、顔認証システムを活用して、ゲストの入退室登録も可能だ。ゲストの顔情報をアプリで事前登録してもらうことで、ゲストがマンションを訪れた際に顔認証でスムーズに入室することができる。さらに、ミネラルウォーターの製造・販売会社との協業により、顔認証を活用した合鍵共有機能でウォーターサーバー用ボトルを玄関前の置き配スペースに届けるサービスを提供するほか、将来的に、宅配事業者、ネットスーパーの置き配サービスなども拡充していく計画だ。今後開発するグランドメゾンにおいても顔認証システムの導入を検討する。

その他、「グランドメゾン溝の口の杜」は、ZEH-M Oriented&低炭素建築物認証予定の環境配慮型マンションとなる。全体の8割を占める3LDK、専有面積72.17㎡のタイプで7000万円台~。11月のマンションギャラリー見学の予約枠はすべて埋まっている。