グッドデザイン賞および大賞が決定 社会課題への対応傾向が強まる
共感を呼び起こす潮流
(公財)日本デザイン振興会が2022年度グッドデザイン賞を発表した。住宅関連分野から「ベスト100」を選出、3件が金賞を受賞した。
今年のテーマは、「パンデミックをはじめとした様々な社会の課題に向き合う中で人の気持ちや意思を感じ取り、行動を起こすことを互いに響き渡らせることで、社会を変えるうねりを起こしていく」(同法人)という意味を込めて「交意と交響」とした。
こうしたテーマを設定したこともあり、今年度の応募作品の傾向について同財団の深野弘行理事長は「社会の課題や人々の切実な思いに寄り添う意志を感じさせる、あって良かったと共感を呼び起こすようなでデザインが数多く生み出されたと感じている」と話す。また、安次富隆審査委員長も「日常化しているコロナ禍の暮らしに役立ち、快適にするデザインが多い傾向にあった。具体的には、オンラインを活用して仕事やコミュニケーションをしやすくしたデザインが増えた。」と語る。
今年度の審査対象数は5835件で過去最高となった昨年とほぼ同水準の5715件、うち受賞件数は1560件、受賞企業数は1113社となった。
さらに、この1560件の中から独自性、提案性、審美性、完成度などが特に優れた、これからの時代や社会を象徴するデザインとなる「グッドデザイン・ベスト100」を選出し、それらのなかから特別賞として「グッドデザイン金賞」20件(うち5件は2022年度ファイナリスト(大賞候補)としても選出)、「グッドフォーカス賞」12件が選出されたほか、長年にわたって人々から支持され続けている商品として「ロングライフデザイン賞」も21件選出された。
「ベスト100」に住宅関連分野から12件
今年度の「ベスト100」には住宅関連企業から12件が選出された。そのうち、金賞には3件、グッドフォーカス賞には1件、ロングライフデザイン賞にも1件が選ばれている。
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