凸版印刷、住宅関連事業者の業務改善サービスを開始

リフォーム需要開拓や業務効率化など

凸版印刷は、印刷技術を生かした化粧シートにより住宅建材メーカーにドアや床材、キッチンの表面材を提供し、約70年近く住宅市場に携わってきた。ストック住宅の課題が注目される中、リフォーム市場を活性化すべく2つのサービスを開始し、住宅関連事業者を強力にバックアップする。

建材を選びコーディネーションボードを作成
初回提案をもっと気軽に

凸版印刷は、フローリングや扉などの建材のデザイン提案や印刷といった分野で約70年前から住宅市場に関わってきた。こうした実績を生かし、リフォーム市場の活性化に貢献するために、リフォーム事業者へ向けたサービス「リフォトル」を5月より開始した。

「リフォトル」は、同社が運営するリフォームWEB集客サイト。見積依頼を行った顧客に対して、居住エリア内で施工ができるリフォーム事業者を加盟事業者の中から紹介する。

仕組みとしては、まず、顧客がリフォームに際して必要な情報を入力すると、住んでいるエリア付近の事業者へ依頼情報が自動で送られる。送られた情報などを踏まえて施工が可能な事業者は、最大4社まで先着でエントリーできる。顧客はそこで紹介された事業者と直接やりとりを行い、現地調査を実施する。打ち合わせの際、事業者から顧客にコーディネーションボードという提案ツールを提供する。それを基に、具体的なリフォームの検討を行っていく。

「リフォトル」の最大の特徴が、顧客がSNSなどから選んで送付した写真イメージから、凸版印刷の担当者が建材のコーディネーションボードを作成する点にある。コーディネーションボードは1日~3日ほどでリフォーム事業者の元へ送られる。事業者は簡単にファーストコンタクトの段階で顧客のニーズに寄り添ったリフォーム提案が行えるため、受注率を高めることができそうだ。

顧客に紹介する事業者は「住宅リフォーム事業者団体」に登録している企業に限っている。そのため顧客は、信頼のおける事業者に施工を頼めるという安心感がある。「顧客は、リフォームを検討する際に価格の安さで判断をしがち。技術力のある事業者がしっかりと仕事を取れる仕組みをつくりたかった」(生活・産業事業本部 建材DXプロジェクトリーダー 村田陽氏)。

同社は、より多くの顧客のニーズに応えられるよう、リフォーム事業者の加盟数拡大に努めたい考え。現時点での加盟事業者は関東が中心になっているが、「リフォトル」の認知度を向上させ、リフォーム事業者の多い、その他のエリアへの普及拡大を図る。

新しいリフォームWEB集客サイト
1枚の写真から理想のリフォームが始まる

加盟事業者さま募集中

WEBサイト:https://refotoru.jp/

2024年の働き方改革に向け
工務店の業務改善をサポート

「リフォトル」と並行して、同社が力を入れているのが、建材・住宅設備のカタログアプリ「棟梁の目利き」だ。
「棟梁の目利き」は、スマホで簡単に業務効率化を図り、労働時間の短縮、さらには将来的に資産になる顧客情報の収集を行えるというものだ。

特に、年間の施工数が20棟程度の地域工務店では、慢性的な人手不足でいくつもの業務を1人でこなし、作業が属人化している場合が多い。

「棟梁の目利き」は、実際の工務店へのヒアリングで挙がった声をもとに作った4つの機能で、業務効率化をサポートする。

1つ目の機能は、同サービスの目玉で、業界で唯一となる機能「品番自動生成データベース」。建材・住宅設備メーカーの主要商品の情報をスマートフォンなどで確認できるというものだ。各社の商品と商品名、品番、価格を一覧で確認できる。520品目を揃えており、色柄、寸法、オプションを指定した検索ができるため、いくつものメーカーのカタログを開いて施主の希望条件に合う商品を探す手間が省ける。オプション対応品に関する情報も網羅している。さらに、価格改定などにも迅速に対応しながらアップデートを行っているという。

2つ目の機能が、ファイル添付が可能な、現場別の部材リスト機能。利用した建材などの情報を保存して、顧客情報の一元管理ができる。商談のメモなども保存できるため、リピート受注の商談に生かすなど、将来的な資産として活用できる。「今まで紙でまとめていたデータの入力など、初期の導入コストはかかるが、業務効率化や、顧客情報の蓄積で顧客と長期的なつながりが持てるので、採算が取れるのではないか」(生活・産業事業本部 デジタルビジネス推進チーム 門田晋一氏)。

3つ目の機能は、見積り依頼や資料請求を、スマホからメールやFAXで送れる機能。あらかじめ登録しておいた建材店、販売店などにワンタッチで見積依頼などを送れるため、「FAXを送るためだけに帰社しなくてはならない」といった工務店の悩みが解決される。

メモ付きの簡易提案書を簡単に作成するという機能も備えている。これが4つ目の機能であり、作成した提案書をPDF化し、ポータブルプリンターやコンビニのプリンターで印刷が可能。打ち合わせの記録として手元に残すことができる。

料金は、税込み2640円/月で、1社3ユーザーIDまで登録が可能だ。それより多数で利用したい場合は、1ID880円で追加できる。現在、公式LINEで友達登録をすると3か月無料でサービスを利用できるキャンペーンも行っている。

工務店の仕事を大変にしている理由のひとつに、カタログ請求、ショールームへの同行といった契約前の業務の多さが挙げられるが、「棟梁の目利き」はそうした業務負担を軽減する。それだけに、業務の効率化に大きく貢献することになりそうだ。

人手不足はスマホで解決
業務効率アップを実現!建材・住宅設備カタログアプリ

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凸版印刷株式会社 生活・産業事業本部 環境デザイン事業部

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