持続可能なまちをつくりたい その夢をかなえるステージに入った

ウェルネストホーム代表取締役社長 芝山さゆり 氏

“良い家づくり”を掲げ、高気密高断熱の住宅づくりに取り組んできたウェルネストホームが次のステージを迎えている。創立から10周年の節目に、芝山社長に、新たな取り組みなどについて聞いた。

──先に、新たなモデルハウスを東京都小平市にオープンしました。

ウェルネストホーム代表取締役社長
芝山さゆり 氏

新モデルハウスは、土地が150坪、建坪80程度。二世帯住宅をイメージして作り、半分を事務所棟として使っています。事務所を併設しているのは、社員に体感してもらうことが目的の一つです。ウェルネストホームではダブル断熱、トリプルガラス+樹脂サッシなどの使用によりUA値0.25~0.28、C値が平均0.2という超高性能住宅を展開しています。こうした住宅の良さは体感しなければ分かりませんが、社員全員がウェルネストホームに住めるわけではありません。空気環境が良い、静かで音のストレスがないといったことを体感することで、お客様に対する言葉の説得力が増します。

一方、お客様に体感いただく場として、これまでモデルハウスの宿泊体験を行ってきました。コロナ禍でいったん休止していたのですが、お客様から泊まりたいという多くの要望をいただきました。今のユーザーは事前に色々と調べており、ウェルネストホームについてもウェブやYouTubeで性能について既に十分読み込んでいる方が多い。そうした知識に加え、実際に宿泊で体感していただきます。小平モデルハウスでも準備が整い次第、宿泊体験を行いたいと思っています。

私たちは全国にモデルハウスを持っています。もちろん、それぞれの地域に密着したマーケティングという視点もありますが、新しく開発を進める検証の場、研究棟という意味合いを強く持っています。例えば、鎌倉モデルハウス(神奈川県鎌倉市)は日射取得を重視したモデルですが、逆に真夏の日射が厳しい時は暑い。そこで自動制御でブラインドが閉まり、日射の取得をコントロールします。小平モデルハウスでは、ダクト式の24時間熱交換型換気扇を設置し、各部屋に取り付けたセンサーによって温度、湿度、CO2濃度を検知してAIによって自動で温熱環境、空気環境をコントロールします。

ハードだけではなく、このモデルではいくつかのチャレンジをしています。大きなポイントは外とのつながりを重視したこと。高気密・高断熱住宅というと往々にして窓を小さくして性能を高めるケースが多いのですが、窓の数を多く取り、面積も大きい。また、窓にフラワーボックスをつけ、木のベランダを設置しました。

ここにくるまでに10年もかかってしまった

──今年10周年を迎えましたが、振り返ってみての思いは?


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