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2022.6.29

コネプラ、リアル×デジタルでつながりを醸成

マンションなどに新しい価値をもたらす

旭化成グループ発の社内ベンチャーとして創業したコネプラ(東京都千代田区、中村磨樹央社長)は、
リアルとデジタルを融合し、マンションなどのコミュニティ形成を促し、新しい価値を創造するサービスを展開する。


コネプラは、旭化成ホームズが開催した「Challenge & Growthコンテスト」をきっかけとして誕生した社内ベンチャー。2022年4月1日に創業し、本格的なサービス提供をスタートさせている。

アプリを通じてコミュニティ形成の〝きっかけ〟を創造

コネプラが提供するのは、マンションや地域コミュニティに特化したサービス。具体的には、人と人がつながるコネクトプラットフォーム「GOKINJO」を核として、居住者間のコミュニティの育成を支援する。

GOKINJO」は、居住者同士の情報交換や理事会からのお知らせなどを配信する機能を備えている専用アプリ。

情報交換機能ではニックネームや匿名でも情報をアップすることができる。中村社長は、「ニックネームや匿名での記入も可能にすることで、なかなかコミュニティに参加できない居住者の方々も無理なくつながれる状況を創造していきたい」と、その狙いを語る。

また、同社マーケティングディレクターの根本由美氏は、自身の育休中の経験を踏まえて、「ちょっとしたきっかけさえあれば、ママ友などのコミュニティの輪に入っていけるが、そのきっかけを掴めない人も多いのではないでしょうか」と述べており、ニックネームや匿名での情報交換によって、そのきっかけを提供していきたい考えだ。

旭化成グループ発のベンチャー「コネプラ」。中村磨樹央社長(写真中央)を中心に、住まいに新しい価値をもたらす事業を展開

既に「GOKINJO」を導入しているマンションでは、設備機器などの使い方に関する情報や災害時の注意喚起情報、オフラインでの交流会の実施のお知らせなど、様々な情報がやり取りされている。
また、近隣の美味しい飲食店の情報など、「まさに『どローカル』な情報がやり取りされています」(中村社長)という。

不用になったものなどを他の住民に譲るための機能も備えている。同じマンションに住んでいる人同士でのやり取りになるので、わざわざ郵送する必要がない。さらに共同購入の勧誘なども可能だ。

単なる情報のやり取りだけでなく、こうした不用品の譲渡などを通じて、コミュニティ参加のハードルを下げていこうとしている。

リアルイベントも開催

コネプラのサービスは、デジタルだけに留まらない。リアルでのイベント開催も行う。無農薬野菜の共同購入イベントなど、同社が運営する形で年に数回イベントを実施する。

イベントを開催することで、コミュニティ形成を促すだけでなく、「GOKINJO」の利用促進も図っていく。

また、「GOKINJO」の利用頻度に応じてコインを付与する仕組みもある。定期的にコインランキングを集計し、上位の居住者にはプレゼントを贈呈する。同社のスタッフが直接訪問し、プレゼントを手渡すこともあるそうだ。

この取り組みを通じて、コミュニティに関する様々な意見を直接ヒアリングするだけでなく、「GOKINJO」の利用を促す推進役も育てていこうとしている。

利用率は81%
マンションの価値向上に貢献

デジタルとリアルでつながりを創造する「GOKINJO

本格的な事業化に先立ち、旭化成不動産レジデンスの分譲マンション「アトラス加賀」において「GOKINJO」を実験的に導入した。その結果、月間アクティブユーザー率が81%にも達していることが分かった。ちなみにLINEの月間アクティブユーザー率が97%ほどだと言われており、いかに「GOKINJO」の利用率が高いかが分かる。

また、導入から約1年半で入居者間による投稿返信数は約3600件にも達したという。

棟当たり200戸程度の新築分譲マンションにコネプラのサービスを導入する場合、デベロッパーには導入1年目と2年目に年間300万円の費用がかかり、管理組合の費用負担は月額5万円からとなっている。住戸単位では数百円の負担で済む。

同社では、新築分譲マンションを提供するデベロッパーなどへの提案を行っており、最近では管理組合からの問い合わせも増えてきているそうだ。

中村社長は、「アプリはあくまでも手段であり、我々の目的は居住者の方々のつながりを創造することで、マンション自体の価値を高めていくこと」としている。

住民のコミュニティ醸成だけでなく、マンション管理に関する諸問題の解決にも寄与しそうなコネプラのサービス。高経年マンションが抱える課題の多くが、希薄なコミュニティと深く関係しているだけに、社会的にも注目されるサービスになりそうだ。

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