LIXIL、インテリア事業の方針を発表
省施工を促進、ミレニアル世代向け新レーベルも
LIXILが、22年度のインテリア事業方針を発表した。インテリア事業では、生産体制の強化や商品の省施工化を進めるほか、新たな価値観をもつミレニアル世代に向けた新製品も発売する。
LIXILは、2022年度のインテリア事業方針ならびに新商品の発売を発表した。「マス・カスタマイゼーションの推進」、「エンドユーザーコミュニケーションの強化」、「サステナビリティの推進」という3つの方針を掲げる。
「マス・カスタマイゼーションの推進」においては、最新トレンドデザインを毎年発売するデザインサテライト戦略の実現に向けて、生産体制のプラットフォーム化を進める。SKU(最小部品単位数)の適正化や商品プラットフォーム(PF)の統一化によって生産性の高い製造ラインを構築、従来の1/3の期間で新デザインを投入し、商品鮮度を維持する。
また職人不足への対策として、商品の省施工化も推進する。今年4月から10年ぶりに大幅なモデルチェンジを実施する階段は、カットや化粧仕上げをあらかじめ工場で実施することに加え、完成形の図を起点に施工箇所を分かりやすく表示し、間違いやすいポイントを漫画でまとめた施工マニュアルを提供する。また、現場ごとに異なる階段プレカット情報を記載した図面を製品に同梱することでスムーズな施工をサポートする。
「エンドユーザーコミュニケーションの強化」では、今年で7年目を迎えるRoomClipとのコラボイベント「フォトコンテスト」や、インテリアのさまざまな情報を届けるWEBサイト「Living Deli」を通じ、エンドユーザーとの接点を強化。
「サステナビリティの推進」では、環境負荷低減に向けて、海外を含むインテリア建材の全工場で、製造工程で発生する木粉や木くずを再利用することに加え、環境に配慮した材料を床材や建具、造作材に利用することで、環境への貢献を目指す。
ミレニアル世代に向けた新レーベル
カラーやデザイン、省施工を意識
インテリア建材「ラシッサ D」シリーズより、新レーベル「キナリモダン」を4月から発売する。「シンプルな空間」や「和を感じる空間」が人気の傾向にあるミレニアル世代を意識し、若い人でも使いやすいよう色やデザインにごだわった。
カラーは、キナリモダンカラーとして、日本にゆかりのある木目長のコウノキや、単色のソフトモーブ、ソフトグレーを新たに追加。シンプルな空間をテーマに上下に通した1本の手掛けが特徴的な引戸や、ランダムに配置した格子がモダンな印象を与える引戸などデザインの強化も図った。
現場での省施工を意識した商品も取り揃える。縦枠・格子をアルミ素材に変更し約50%の軽量化を実現したインテリア格子を用意したほか、既存枠を外さず取付けが可能なクローゼット折戸を新たに追加した。また現場の省施工化に向けて、モデルチェンジを実施する階段は、樹脂製くさび・固定金具を新規設定し、現場の付加を軽減するほか、プレカットサービス「らくプレカット」を通じ廃材の削減や清掃時間を短縮する。
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