2022.2.22

パナソニック エレクトリックワークス社 工務店支援クラウドのサービスを拡充

今春に新機能を追加、引き渡し後の業務もサポート

パナソニック エレクトリックワークス社は、工務店支援クラウド「sumgoo(スムグー)」のサービスを拡充する。今春、アフターサービスとリフォームに関する新機能を追加し、訴求力の向上を図る。


スムグーのPC画面イメージ

パナソニックは、家電、空調・換気、電材設備、住設建材、構造材、住宅と、幅広い領域で住宅関連の事業を行っているが、これまでモノ売りをメインとしてきた。しかし、人口減少による国内市場の縮小に対応するため、これまでのモノ売りだけでなく“サービスの提供”を強化する。

その一環として、パナソニック エレクトリックワークス社が2021年10月に提供を開始したのが、工務店支援クラウドサービス「sumgoo(スムグー)」だ。生産性向上、顧客確保といった工務店が直面する課題に対し、DXを通じてソリューションを提供する。施工管理に関わる複雑な業務を具体的なタスクに分解し、PCやタブレット、スマートフォンを通じてクラウド上で管理することで、業務の手戻りやミスを減らす。タスクは、153の基本テンプレートを用意しており、工務店が必要に応じて組み合わせることができるようにしている。また、チャットなどで施主とコミュニケーションできる機能も備える。施主への依頼・確認事項の伝達方法を集約するとともに、記録も残せるため、施主との認識の齟齬を防げる。

スムグーのスマートフォン画面イメージ

料金体系は中小工務店が利用しやすいように設定。案件数に応じた従量課金制とし、売上の変動が大きくても安心して使えるようにしている。

OB顧客の情報管理やメンテ・リフォームの管理機能も

今回、パナソニック エレクトリックワークス社は、スムグーのサービスを拡充し、今春、新機能を追加する。これまでは、新築の集客から引き渡しまでの工程の業務のDX化を図るものだったが、新たに引き渡し後の業務のDX化もサポートする。新機能の一つは、OB顧客の情報管理機能だ。築年数などの住宅に関する情報や居住者の属性情報をクラウドで一元管理し、定期点検やリフォームの提案を行いやすくする。また、定期点検やリフォームを受注した後も、日程管理や工事記録をクラウド上で一元管理できるようにする。

今後、この他にも様々な新機能をスムグーに実装していきたい考えだ。建売分譲住宅事業や住宅FC事業に特化した機能の追加も検討。FC事業の機能は、本部が加盟店との業務のやりとりをクラウド上で一元管理できるものを想定している。また、最新デジタルツールを活用した営業提案機能の追加も検討。例えば、AR技術を使い、家具や住宅設備をバーチャル空間に配置して、施主に居住後の生活をイメージしてもらいやすくする。また、VR技術を活用したバーチャル展示場の開設も検討している。