イケダコーポレーション 木繊維断熱材を本格販売
夏も冬も快適に 吹込タイプもラインアップ
イケダコーポレーションは、ヨーロッパの木繊維断熱材「シュタイコ」の本格販売を開始した。優れた「熱容量」と「透湿性」を備え、温暖湿潤な日本でも夏のオーバーヒート、過湿を防ぎ、快適な環境を創出する。
STEICO(シュタイコ)は、ドイツに本社を置く、ヨーロッパ最大の木繊維断熱材メーカー。イケダコーポレーションは、STEICOが製造・販売する木繊維断熱材「シュタイコ」の日本代理店として3年前から充填断熱用の「シュタイコ フレックス038」、外断熱や屋根下地などとして使用できる「シュタイコ プロテクト ドライ type H」を輸入販売してきた。そして2021年4月から吹込断熱材「シュタイコ ゼル」のラインアップも加え、本格販売を開始した。
近年、木繊維断熱材は、環境性能に優れた断熱材として注目を集めている。断熱材自体に貯留するCO2は建物の材の中で固定され、また、家を取り壊す際には再利用できる。「シュタイコ」は、生産時に排出するCO2の約2倍の量を貯留でき、カーボンマイナス効果を発揮する。
ヨーロッパでの断熱材のシェア10%は木繊維断熱材に切り替わり、多くの木造建築家たちが「未来の断熱材」と呼ぶ。COP26サミット開催に伴い、メイン会場であるスコットランドイベントセンター(SEC)のすぐ側に、“Beyond ZERO Homes=脱炭素の先へ”をキーワードに建設された「COP26 House」の天井・壁・床部には「シュタイコ」が施工された。
温暖湿潤な日本の住宅に最適
夏のオーバーヒート、過湿を解消
優れた「熱容量」を備えていることも「シュタイコ」の強みだ。熱伝導率は、0.038[W/(m・K)]とグラスウール断熱材とほぼ同等でありながら、熱容量は2100[J/(kg・K)]とグラスウール断熱材と比べて約3倍の性能を発揮する。
これにより温暖湿潤な日本の気候条件下でも、熱をダムのようにため込み、緩衝材として働くことで、家の中の温度上昇を抑制し夏のオーバーヒートを防ぎ、快適な室内環境を創出する。
また、優れた調湿性能も備え、過度な湿気を遮り最適に調湿することで、蒸し暑い梅雨時や真夏でもカラリと涼しい室内環境を創る。さらに、防音効果も持ち合わせており、騒音を減少させ心地よい音響効果をもたらし、静かでストレスのない生活環境を実現する。
イケダコーポレーションの加藤俊和副社長は、「『シュタイコ』を使用することで1つの断熱材で夏も冬も快適な室内環境を実現できる。まずは、充填断熱、吹込断熱を採用いただき、次のステップとして屋根断熱をおすすめする。夏の室内の快適性は格段に高まる。その改善効果を実感していただきたい」と話す。「自然素材にこだわりたい」、「断熱レベルをもう一段階高めつつ、付加価値で他社と差別化を図りたい」と考えているビルダーへの訴求を強化していく考えだ。
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