DXで施工品質のさらなる向上を目指す 合理化やコミュニケーションに確かな手応え

次代を見据えて住まいづくりの改革 西鉄建設

  Presented by アンドパッド

汎用ソフトが大きな負担に
住宅事業に適したアプリに切り替え

西鉄建設は、現場の施工品質のさらなる向上を目的に施工管理のデジタル化に踏み出した。年間120〜150棟を手掛け現場監督一人当たりの負担は重い。移動時間のロスが大きく、一日当たりの現場数が制限され、場合によってはチェックが行き届かない懸念もあった。

当初、どの業種でも対応できる汎用ソフトを導入したが、書式を一つひとつ作成する必要があり時間と手間がかかった。そこで2019年に思い切ってANDPADに切り替えた。すでに書式ができており、住宅事業に適していることが大きなポイントであった。

スタートはチラシを渡し
スマホへの切り替えから

デジタル化による合理化・省力化で施工品質のさらなる向上に取り組む

ANDPADの導入時の課題が、協力会社・職人などにしっかりと活用してもらうこと。特に職人はデジタル機器に慣れていない人も多かった。そこで毎月開催する業者会でANDPAD導入を告知し、従来型の携帯電話からスマートフォンへの切り替えをお願いした。携帯ショップのチラシを渡して具体的な機種の提案も行った。

業者会の後、30分程時間を設けて約3カ月に渡り使い方の説明会を行った。現場でも個別に現場担当者が実務を通してレクチャーした。半年~1年ほどの時間はかかったものの、ほぼすべての職人が使いこなせるようになったという。

移動時間と紙使用量は1/2に
残業時間は1/3に削減

デジタル化に取り組む上で、最も重要視したのが工程表と図面の管理である。

以前は、工程が変わるたびにメールで一斉送信していたが、現在はANDPADの工程表の活用で、ちょっとした変更も職人が画面で確認でき工程表の送付はほぼなくなったという。さらに、図面の送付漏れもなくなり、最新図面や修正図面をタイムリーに送ることができるようになった。

工程表の変更や職人の調整などが現場で可能になったことから、事務所の 作業が大きく減少。現場担当者の移動時間は大きく削減され約1/2ほどに減ったという。これらの業務の効率化により残業は1/3程度に、さらに紙使用量も約1/2に削減できた。

コミュニケーションが深まり
電話が鳴らなくなった

協力会社や職人とのコミュニケーションがより円滑になったことも肌で感じている。例えば、以前は頻繁であった事務所へ電話問い合わせが半分程度に減った。ANDPAD上で問い合わせができることに加え、現場管理の合理化により問い合わせ自体が減ったためだ。

職人だけでなく工務店、資材納入業者など約80社の関係者すべてがANDPADを使用しているため、例えば、何か資材が足りないと現場担当者に連絡が来ると、同時に納入業者もそれを見ている。情報の伝達が一度で済むことから連絡回数そのものが減っているわけだ。

毎朝、現場からは入退場、体調管理の報告がなされ、現場担当者は一言コメントを添えて返信。こうしたコミュニケーションの積み重ねが施工品質の向上につながっている。さらにコロナ禍における管理の面でも役立っているという。

検査レベルの標準化
複数棟管理の合理化にも着手

昨年10月から、検査体制をさらに充実させようと取り組みを始めた。検査は担当者の熟練度に左右される部分がどうしても出てくるが、その標準化を狙うものだ。具体的には、ANDPAD上で、検査項目とそのチェックレベルを組み込み、誰が行っても漏れがなく同じ品質になるような体制を構築する。現在、職種ごとに項目を整理しつつあり、新たな体制づくりを急いでいる。

また、今後は、一現場複数棟の工程管理の合理化も進める。分譲住宅は一現場で複数棟を建てるケースが多く、一棟の遅れが他の住宅の工期に大きく影響する。工程表は複雑であり、その管理がさらに重要になるわけだ。現在、全体の横断工程表とは別に号地別に工程表をつくり管理しているが、その合理化を図ることでさらに現場品質の向上を進めたい考えだ。


株式会社アンドパッド

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西日本鉄道の分譲住宅建設を担う
徹底した工程管理や検査で高い施工品質を確保

西鉄建設株式会社
福岡県福岡市中央区大手門二丁目1番10号
https://nishitetsu-kensetsu.jp

西鉄建設は、建設事業、ハウジング事業、広告事業という3つの事業を展開する。ハウジング部門は、親会社である西日本鉄道が展開する分譲住宅事業の建設工事がメイン。年間120~150棟の分譲住宅を建設、2021年度は122棟の建設を計画している。そのほか、棟数は多くはないものの個人住宅、アパート建設、古民家再生なども手掛ける。

「まちに、夢を描こう。」を掲げる西鉄グループの新築戸建分譲住宅を実際のカタチにするため、ハウジング事業では施工品質を追求している。同社、また、西日本鉄道の厳しい検査は言うまでもなく、第三者機関として日本住宅保証検査機構の検査も受け、地盤調査から引き渡しまで計5回にわたる検査体制で現場品質を担保している。

自社検査はISO9001の認証を取得し、品質マネジメントシステムにもとづく品質管理体制を確立している。特に、一カ所で複数棟を建設する団地が多いことから、配置間違いなどがないように、建設前の地縄の段階から慎重な検査に気を配っている。

また、現場品質を担保する要として工程管理を重視、計画、実施、検討、処置というPDCAサイクルを徹底して意識し、前倒し管理を徹底している。

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ハウジング・トリビューンVol.626(2021年17号)

特集:

木促法改正で市場拡大に期待

利用期を迎えた国内の森林資源の活用、また、SDGs、脱炭素化といった観点から、木造建築推進の機運が高まっている。
2021年6月には、公共建築物木造利用促進法(木促法)が改正され、脱炭素社会の実現に向けて、一般建築も含めて、木造化を推進していく方針が打ち出された。
市場拡大への期待が高まる中で、事業者の動き、木造建築を建てやすくする技術開発が加速する。
中大規模木造市場攻略のポイントはどこにあるのだろうか。

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