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2021.7.5

三菱地所レジデンス、レジデンスビルの再生事業で初の宿泊施設へコンバージョン

既存建物の風合い生かし、リノベーション

三菱地所レジデンスは、築年数の経過した中小ビルなどを再生し、賃貸する「Re ビル事業」で、初の宿泊施設へのコンバージョン物件を手掛けた。宿泊施設にまで対象を広げたことで、同事業の推進に拍車がかかる。


リノベーション前の建物内観と、新たに誕生した客室と「コモンルーム」

同社は、ストック建物の有効活用の視点から、Re ビル事業を2014年5月から展開している。基本スキームとしては、建物の状況や改修工事の程度などにより工事区分やマスターリース賃料を合意の上、賃料保証型の定期建物賃貸借契約を同社とビルオーナーとの間で締結。マスターリースの期間は約10年で、その期間中オーナーは安定した収入が得られる。マスターリース契約締結後、耐震補強やニーズをとらえたリノベーション工事を行いながら、建物を再生し、賃貸物件として供給する。マスターリース期間終了後、建物は現状有姿にてオーナーに変換されるため、結果的に少ない投資でリノベーションした建物が戻り、その後も賃料収入を得られることができる。

Re ビル事業で再生した建物は現在、オフィスや住宅(シェアハウス含む)39物件が稼働している。

宿泊施設のコンバージョン物件としては今回が初めてとなる「ザ・パークレックス 大濠公園」(福岡県福岡市)の建物は、繊維製品の企画・販売を行う「ブルーミング中西」が九州店の事務所と倉庫として活用していた。その建物の風合いや雰囲気など既存利用できるところを生かし、三菱地所レジデンスではリノベーションを行い、ホテル・リゾート事業を手掛ける「FIKA」に転貸した。

FIKAは、東京都内と長野県白馬山麓エリアの栂池に、ホステル「UNPLAN」ブランドを中心に4施設の出店している。宿泊者同士の交流・情報交換を促す取り組みを行っているのが特徴で、今回、西日本エリアで初出店となった「UNPLAN Fukuoka」でも、建物5階に「コモンルーム」、1階にカフェを設けて、宿泊者同士だけでなく、地域住民との交流も図れるような仕様にしている。

客室は、男女混合ドミトリー、女性専用ドミトリー、シングルPOD(1人用のユニット)、個室(和・洋・4人部屋)を備え、幅広いニーズに対応できる客室フロアとした。3、4階には男女それぞれのシャワー・洗面室を用意している。施設は、IoTを活用し、宿泊の予約からチェックイン、入室までをシームレスに行うことができる。

また、1階の一角には建物オーナーのブルーミング中西のハンカチーフ専門店をリニューアルし、新たにオープンした。
今回、Re ビル事業としては初の宿泊施設となったが、三菱地所レジデンスは「今後も立地や物件が良ければ、宿泊施設を検討していきたい」と話す。同社は今後のRe ビル事業について、首都圏エリアを中心に展開する考えだ。

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ハウジング・トリビューンVol.629(2021年20号)

特集:

蓄積されるエビデンスの最前線

住まいの温熱環境が居住者の健康を大きく左右する──そのエビデンスが着実に蓄積されつつある。
断熱性や気密性を高めることは暮らしの快適性につながるだけでなく、健康にも影響することは従前から指摘されてきたが、これらは経験や体験に基づくものであり、医学的なエビデンスに裏打ちされたものではなかった。
しかし、ここ10年間ほどの間に温熱環境と健康に関する研究が進み、その成果がまとまり始めている。
温熱環境と血圧、睡眠、虚弱、皮膚疾患などとの関係が明確になりつつあるのだ。
高性能住宅は、省エネ性や快適性などだけでなく、こうした健康面での価値を持つ。
住まいづくりも大きく変わりそうだ。
それぞれの分野の学識経験者に、研究の最前線、その影響などについて聞いた。

住まいと健康
慶應義塾大学理工学部システムデザイン科 教授 伊香賀俊治氏
温熱環境と睡眠
関西大学環境都市工学部建築学科 教授 都築和代氏
温熱環境と高血圧
自治医科大学循環器内科学部門 教授 苅尾七臣氏
温熱環境と皮膚疾患
岐阜工業高等専門学校建築学科 教授 青木哲氏
温熱環境と虚弱
北九州市立大学国際環境工学部建築デザイン学科 准教授 安藤真太朗氏

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