2021.6.10

ピナクルズ、コロナ禍で注目高まる動画マニュアル作成システム

簡単操作の「tebiki」で現場研修を効率化

スマホやタブレットなどでOJTを撮影、アップロードするだけで動画マニュアルを作成することができる「tebiki」がコロナ禍で注目を集める。現場研修などが難しくなるなか、研修の効率化、理解度向上などに大きな力を発揮する。

撮影した動画をアップロードするだけで字幕を自動作成、自動翻訳を行うこともできる

ピナクルズ(東京都渋谷区、貴山敬代表取締役)が提供する現場向け動画教育プラットフォーム「tebiki(テビキ)」がコロナ禍で大きな注目を集めている。業種・職種を問わず、現場で働く人が、自分で動画マニュアルを作成/共有する新人教育システムだ。

現場教育にはさまざまな課題がある。例えば、これまでの紙ベースのマニュアルでは正しい使い方が伝わらない、新人教育に時間がかかる、また、近年では人手不足から外国人スタッフの増加という側面もある。

そこで同社は現場スタッフが自分たちで簡単に作れ、アップデートできるシステムを開発した。普段行っているOJTを、スマホやタブレット、ビデオカメラなどで動画撮影しアップロードするだけで、字幕も翻訳も自動生成する。もちろん後からの字幕の追加、編集や動画音声の上書きが可能だ。また、〇×矢印などの図形を動画に追加することもできる。

そのほか編集機能は多岐にわたるが、基本コンセプトが“現場スタッフが自ら行う”ことであることから、できるだけシンプルな画面とし、「ITリテラシーが低い人でも、システムを勉強するのではなく、何も考えずに直感で使えるもの」(貴山代表取締役)とした。

採用した企業からは、新人訓練期間が半減した、外国人の理解度が向上した、現場の教え方が大幅に効率化した、といった声が寄せられているという。

現場ノウハウのクラウド化から
人事評価のDXを目指す

「tebiki」のリリースは2018年9月で、スーパー、食品工場、プラスチック成型、美容チェーンなど業種を問わず、また、大手企業から中小企業まで幅広く採用している。新型コロナウイルスの感染拡大が大きな節目になった。多くの企業が「集合研修ができなくなった」、「機械を実際に動かす研修ができなくなった」といった課題に直面する中、「tebiki」が注目を集め、問い合わせ件数がコロナ以前の2倍になったという。導入件数は未公表だが、現在、導入している企業の40%が製造業で、建築業界でも一部導入が始まっているという。

「tebiki」では動画データをクラウドに集約する。言い換えれば、これまでできなかった動画データ、テキストデータ、社員スキルデータのデータベースを構築できると言える。例えば、スタッフ一人ひとりのスキルマップを自動生成することができる。つまりスキルの見える化を可能にすることができるのである。

「現在は、現場ノウハウのクラウド化を進めている段階。次のステップとして今年は“OJTのDX”、そして来年には教育から一歩進め、スタッフの適材適所の配置など“人事評価のDX”に取り組む」と、現場のDX化の価値をさらに高めていく考えだ。