現況から未来に向かう住宅部品(その1) 膨大なストック改善には時間がかかる

激動の戦後から、高度成長そして成熟化社会を経て膨大なストックを抱える社会となって既に久しい。現代社会の住産業は、多くのストックに囲まれ、モノがあふれ、時にそれが障害となることもある。住宅リフォーム産業活性化が言われても思ったように進展していない。高齢社会が更に進み、経済成長が鈍化する中で、既存住宅の枠組みを超えていくような新しい工法や技術開発が遅れているように思え、閉塞感すら感じる。しかし、日本を取り巻く世界はめまぐるしい変化の中にあって、そうした変化が日本社会や暮らし、産業にも影響を及ぼしている。更に、環境激変の時代である。かつてない人類にとっての危機的状況が生じ、持続可能性や持続成長への危惧と関心が高まり、切実な状況を認識する人も増えてきた。

こうした現況において、我々の暮らし、そして関わる住宅部品は、近い将来どのように変化するのであろうか。更に進歩し誇れる社会を実現できるのであろうか。そのための課題は何か。本稿のまとめに当たり、過去と現状から近い将来について考えをまとめる。


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