2021.1.19

リフォーム事業者の7割がコロナ影響で業績悪化 「回復しつつある」は約5割

(一社)日本建材・住宅設備産業協会 「新型コロナウイルス感染症による 影響調査」

リフォーム関連事業者の約7割が、コロナの影響で業績見込みが微減、もしくは大幅減と、業績が悪化する見込みであることが、(一社)日本建材・住宅設備産業協会が実施した「新型コロナウイルス感染症による影響調査」で明らかになった。

アンケート調査期間は2020年9月15日〜10月10日。回答者は、大工・工務店(12.9%)、住宅会社・建設会社・不動産会社(32.4%)、リフォーム専門業者(27.8%)、専門工事会社(建材・設備の工事店)(12.4%)などで、社員数の規模は、50人以下が約6割、社員301人以上が約3割。450件の回答を得た。

新型コロナによる影響を聞いたところ、46.4%が、「影響を受けているが、徐々に回復している」と回答。中小企業については、「今後影響がでてきそうである」と懸念を示す傾向が強かった。また、大規模事業者も、回復基調に至っておらず、影響が継続していると見る向きが一定数あった。

調査時点での今年度の業績見込みについて聞いたところ、微減、もしくは、大幅減が約7割となった。業容で見れば、小規模事業者、業態で見れば、大工・工務店の減収傾向が少なく、もともとの事業規模が大きくない分、影響が減衰されている可能性がある。

新しい生活様式に対応して「具体的にどのような商材やリフォーム工事のニーズが出てきているか」を聞いたところ、「リモート、テレワーク、在宅勤務等に関する事項」(約150件)、「抗菌、抗ウイルス、換気、通風、非接触型設備(水栓等)に関する事項」(約150件)、「在宅時間の長時間化に伴った快適な住み心地に関する事項」(約70件)と3つの項目にまたがった意見が多かった。併せて、温熱や音など、室内環境性能の向上も必要であるという声も多かった。

また、新型コロナ関連の公的支援のうち、「持続化給付金」。「家賃支援給付金」、「雇用調整助成金特例」、「テレワーク設備防入支援」の5つについて活用状況を聞くと、「持続化給付金」については、社員50人以下の中小企業の約7割が実際に活用、あるいは活用の意向を示した。全体でも半数弱が活用に向けた動きを示した。

一方、他の4つの支援策については、「知っているが活用しない」、「知らなかった」との回答が、いずれの業態でも過半数を占めた。