住宅・不動産業界でも採用広がるRPA
手作業を自動化し生産性向上を支援
UiPathが提案するロボティクスプロセスオートメーション(RPA)の採用が、住宅・不動産業界でも広がりつつある。手作業等を自動化し生産性向上を実現する。
UiPath(東京都千代田区、長谷川康一代表取締役)は、“A Robot for Every Person”をビジョンに掲げ、RPA(ロボティックプロセスオートメーション)とAIを組み合わせたエンドツーエンドの製品をラインアップ、自動化のすべてのプロセスを支援する企業。合理化、省力化が強く求められるなか、住宅・不動産関連業界のなかでも同社のシステムを導入する動きが広がっている。
RPAとは、簡単に言うとこれまでPCで実施している手作業を自動で実施する技術。例えば、膨大な書類の入力作業。ロボットで自動化することでヒューマンエラーの心配もなく正確に、高速に処理をすることができ、その分、人間はクリエイティブな仕事に時間を割くことができる。
製造業、流通業、金融機関や自治体など多数の企業が導入し、また、住宅関連事業者ではオープンハウスや東急住宅リースなどもシステムを導入している。
例えば、オープンハウスは約8000棟の戸建住宅を扱い、膨大な件数の物件情報を基幹システムに手作業で入力していた。そこで独自にRPAの機能部品を開発し入力業務の自動化を行ったところ短期間に業務の効率化を実現できた。その成果を踏まえRPA製品の導入を決め、本格的な全社展開を見据えてUiPathを選定した。選定ポイントは、開発生産性の高さ=業務部門でも開発できる、優れた統合管理性=運用・実行をIT部門で一元管理できる、クラウドサービス連携=パブリッククラウドとAPI連携が可能——の3点であったという。UiPathの導入により、同社では年間3万4773時間を削減という成果につなげている。
UiPathでは、「企業ごとのケースバイケースのニーズを踏まえ、一緒に考えながら提案を進めている」(川本 昇一・ジェネラルビジネス営業本部本部長)と、導入の規模や困りごとの内容などにあわせた個別提案で提案を進める。UiPathの採用は大手企業から進んでいるが、あらかじめパッケージ化した「StudioX」も発売、中小企業へも浸透し始めているという。
UiPathの導入は業種を問わず広がっているが、住宅産業は顧客接点の場や建設現場など、オフィス外での業務が多い業種。例えば、営業担当が顧客宅で打ち合わせ中に欲しい情報があった場合、メールで社内にある情報をロボットから送らせるなど、ドキュメントのやり取りなどの作業はロボットに任せることができる。
「住宅・不動産業界はまだまだ紙ベースの資料が多い業界であり、電子化を行うソリューションのなかでロボット導入による効率化、生産性向上を進めることができるのでは」(小林晃生氏・ジェネラルビジネス営業本部第一営業部)。
今、住宅業界で生産性向上が強く求められている。DXが急速に進みつつあるなか、自動化が図れるところは自動化するという動きも進み始めた。RPAが住宅業界でも脚光を集め始めている。
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