2020.10.12

住友林業情報システム、NTTデータイントラマートとRPAを推進

資料請求で25%の業務時間を削減

住友林業の子会社・住友林業情報システムは、RPAを連携させる「ロボポータル」をNTTデータイントラマートと共同で開発した。住宅の資料請求への対応など業務効率のさらなる向上につなげる。

「ロボポータル」導入前後の業務プロセス全体のイメージ

RPAとはロボティック・プロセス・オートメーションの略。これまで人がやっていたデータ入力や請求書作成などの定型作業を専用のソフトを使って自動化する。住宅産業でもRPAを導入するケースが出ている。

住友林業情報システムは、2016年からはグループ各社へのRPA導入支援、運用サポートを実施。現在、住友林業を中心にグループ6社でRPAを活用しており、全体で年間3万7000時間の業務時間の削減を実現している。例えば「住宅建築の際のお客さまからの入金確認では、1日に何度も担当者が口座にアクセスして確認作業を行うなど、ルーティン作業をRPAに置き換えている」(住友林業)という。

RPAのパーツなどを独自手法で制作したことで、運用管理は大幅に効率化されたが、一方で専門性が高くなり、パーツごとにRPAを動かすために利便性に課題も。住宅カタログの資料請求を例にすると、これまでは資料請求のメールが届くと、担当者が内容や種類、住所などを確認していた。RPAの導入により、多くの確認作業は人の手から離れたが、例えば資料請求の内容確認から、住所確認に移る過程では、人が介在し、異なったRPAを動かしていた。

このように業務の始まりから終わりまでには、多くの場合、RPAだけでは完結できない人の作業が存在する。この課題を、人とRPAの作業をデジタルにつなぎ合わせ、リレー時間のロスを無くすことで、より短時間での業務処理の実現が期待できるものとして、住友林業情報システムはNTTデータイントラマートと共同でロボポータルを開発した。住友林業は「別々のロボットを連携するための基盤がロボポータル」と説明する。

既にロボポータルを住友林業の住宅カタログなど客からの資料請求に対応する業務に導入。「導入前に比べ25%作業時間を削減している」(住友林業)という。

このロボポータルは、人とRPAの共存による業務効率の向上の他にも、RPAを含めた業務の実行ステータス・進捗状況、自身の作業がリモートで確認できるため、場所を選ばずスピーディな業務遂行が可能に。作業の停滞やRPAのエラーをビジュアルに確認するなど業務プロセス全体の見える化を図ることもできる。住友林業は「支店業務でのルーティン作業などに導入しながら、業務時間の削減がさらに見込める」と話す。

Housing Tribune最新刊

住宅産業総合誌「ハウジング・トリビューン」は隔週金曜日発売。年間購読者には電子版News Report「Housing Tribune Weekly」を配信しています。

ハウジング・トリビューンVol.626(2021年17号)

特集:

木促法改正で市場拡大に期待

利用期を迎えた国内の森林資源の活用、また、SDGs、脱炭素化といった観点から、木造建築推進の機運が高まっている。
2021年6月には、公共建築物木造利用促進法(木促法)が改正され、脱炭素社会の実現に向けて、一般建築も含めて、木造化を推進していく方針が打ち出された。
市場拡大への期待が高まる中で、事業者の動き、木造建築を建てやすくする技術開発が加速する。
中大規模木造市場攻略のポイントはどこにあるのだろうか。

目次を見る