雨と太陽で暮らす家。On The Spotコンソーシアム、自給自足住宅の普及目指し本格稼働
停電、断水でも住み続けられる家
近未来型の自給自足住宅を展開する「雨と太陽で暮らす家。On The Spotコンソーシアム(OTSコンソーシアム)」が、9月23日から会員募集を開始した。
OTSコンソーシアムは、災害時にインフラが断絶しても生活が続けられる「OTSハウス」の普及を推進するため、コンサルタントの清水英雄事務所、建材流通事業者のひらいホールディングス、住宅事業者のTOKAIの3社が設立した共同事業体だ。
地震、台風、ゲリラ豪雨など自然災害が多発し大きな被害が発生しているが、これらにともなって停電や断水など生活インフラが断絶、地震や洪水が治まった後も安心して自宅で暮らせない状態が続くケースが頻繁に起こっている。
コンソーシアムは、自給自足型住宅「OTSハウス」を開発したTOKAIと運営・各種サポートを行う清水英雄事務所という2社と連携し、事業を推進する事業パートナーとなる地域の建材流通店、実際に商品・サービスを提供する販売パートナーとなる地域の工務店・住宅会社、賛助会員の建材メーカーなどで組織される。住宅FC・VCなどと異なり、加盟金・年会費は住宅の商品開発やリフォームパッケージ、技術開発、研究費用などに充てられる。
販売パートナーになると、「OTSハウス」など4ブランド・100プランの企画型住宅、リフォームなどで提案できる浄水装置など自給自足システムなどを取り扱うことができる。
「OTSハウス」は、木造軸組構造の企画型住宅で、省エネ性は等級5、耐震だけでなく制震システムも組み込む。生活水と電気の完全自給自足を実現する「アドバンスタイプ」から災害時に3日間自立が可能な「バリュースリータイプ」まで6つの自給自足グレードを用意する。例えば、完全自給自足には雨水タンク、RO(逆浸透膜)浄水システムにより雨水を生活水として活用、生活排水を浄化し循環利用する。こうした機能を対策レベル別にパッケージ化し、リフォーム向けとしても提案している。
OTSハウスは「避難する必要はなく、普段の備蓄のみで災害に対応できる」(清水英雄事務所・清水英雄社長)ことが大きな特長だ。
コンソーシアムは、将来的な公益社団法人化も視野に入れており、これからの災害に強い家づくりを推し進めていく。当面、事業パートナー10社、販売パートナー100社、OTSハウスを全国で100棟を目指している。
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