アールシーコア 売上高、契約高は過去最高を更新
新3カ年計画も策定し収益構造の改革を進める
売上高、契約高ともに過去最高となったアールシーコア。新3カ年計画では収益構造の改革とともに、住み替え・移住、再販などの事業拡大も打ち出した。
アールシーコアの業績が順調に推移している。2020年3月期決算は、売上高176億円(前期比142%)、経常利益7400万円、売上高は過去最高を更新、利益も黒字転換した。
同社は展示場「LOGWAY(ログウェイ)」を拠点に、ユーザーが伝道師「ログウェイコーチャー」として暮らしぶりを来場者に紹介してファンを広げていく「ログウェイ戦略」を展開しているが、コーチャーが1031組と同約2倍、ログウェイクラブ会員606組と約2.5倍に増えるなど順調に推移している。
また、自然を取り入れた暮らし、暮らし方を提案する分譲住宅「梺ぐらし」の開発を進め、今後の展開の足掛かりをつくった。
一方で、進めていた生産面の改革は道半ばであり、資材や物流などのコスト増に対して十分な成果にはつながっていない。
受注については、消費増税、期末の新型コロナウイルスの影響を受けて契約棟数992棟(同92%)と1000棟を割り込んだものの、契約高は167億円(同104%)と前期を上回って過去最高を更新した。
連結売上高240億円目指す
分譲事業の全国展開も
2020年4月からの新中期3カ年計画を策定した。目標は連結売上高240億円(2020年3月期比136%)、連結営業利益率8%(同+7.6ポイント)である。ログウェイ戦略により売上が増大したものの収益性は悪化した、この課題解決を目指す。
具体的には、ログウェイ戦略のベストサイクルを追及、BESSのファンづくりをさらに加速させる。また、「梺ぐらし」の本格化、開発案件数を拡大させるとともに、BESS元来の強みが発揮できる企画、例えば、住み替えや移住、再販などを推進していく。また、全国展開の強みを生かし、販社でも推進していく考えだ。
収益構造の改革も進める。課題として「ブランド力が収益力に結び付かなかったこと。独自のデザイン力、企画・規格型商品の強みが生かせなかった」(永井聖悟常務)ことをあげ、その課題解決に向けて受注や着工・引渡しの平準化により生産、施工能力を最大化し、生産性を向上させる。また、ログ工法における施工・収益力の改善を図るため、ログ特有の職方の強化を行う考えだ。さらに生産、物量コストの削減なども含め、本部・販社一体となって取り組んでいく。
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ハウジング・トリビューンVol.615(2021年4号)
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「中古マンションを購入してリノベーション」ということが住まいの選択肢の一つとして定着する一方で、戸建住宅のリノベーションについては、ニーズはあるものの工事の難しさ、性能の確保、コストアップなどのハードルも多く普及には至っていない。しかしここにきて建材メーカーなどが中心となり戸建住宅の性能向上リノベーションを支援する動きが活発化している。日本では戸建住宅の方がマンションよりもストック数は多く、新築市場が縮小していく中で有望市場であることは間違いない。戸建リノベの収益化に向け、どのようなアプローチが有効なのか。トップランナーの事業者の動きからヒントが見えてくる。
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