その他 |  2020.3.4

NCNとネットイーグル、構造設計会社を設立

非住宅の中大規模木造建築市場の拡大へ

エヌ・シー・エヌ(東京都港区、田鎖郁夫社長)とネットイーグル(福岡県福岡市、祖父江久好社長)は、非住宅の中大規模木造建築を専門とする構造設計会社「木構造デザイン」(東京都港区、福田浩史社長)を合弁で設立した。非住宅の大規模木造建築専門の構造設計会社はほぼ例がなく、新会社設立で中大規模木造建築市場の拡大を狙う。

合弁会社設立の様子。左から木構造デザインの福田浩史社長、エヌ・シー・エヌの田鎖郁夫社長、ネットイーグルの祖父江久好社長、ネットイーグルの吉川和博取締役専務執行役員

市場拡大が見込まれる非住宅の中大規模木造市場だが、課題の一つが非住宅の木造建築物に対応する構造設計者が少ないことだ。

500平方メートルを超える木造建築物は構造設計と確認申請が必要になるが、これを行える構造設計者が少ない。また、プレカット工場が図面通りに正しく製造加工できないという課題も、非住宅の中大規模木造市場の拡大を妨げている要因の一つだ。

今回、こうした課題の解決を図るため、エヌ・シー・エヌとネットイーグルは、非住宅木造建築物の構造設計と生産設計を行う新会社「木構造デザイン」を合弁で設立した。

新会社では中大規模木造の構造設計を行うことができる社員を育成、設立当初は6名からスタートし5年後には50名まで増やす。また、図面通りに正しく製造加工できるよう、プレカット工場に対して構造設計と連動した最適な生産設計を提供するサービスを行う。

新会社では、まずは300〜1000平方メートルの中規模低層建築物から着手し、5年後には1000棟、床面積50万平方メートルの構造設計・生産設計の受注を目指す。

エヌ・シー・エヌは木造住宅の構造設計で2万3000棟以上の豊富な実績と全国500社を超える施工店のネットワークを持つ。ネットイーグルは木造プレカットCADで国内トップシェアを有し、全国400社のプレカット工場との繋がりがある。こうした両者が連携することで、非住宅の中大規模木造建築市場の拡大が期待される。

ちなみに、これまでエヌ・シー・エヌは柱と梁を専用のSE金物で接合し耐震性を高めた独自の「SE構法」を採用した木造建築の構造設計を推進してきたが、新会社ではSE構法以外の構法も対象に構造設計・生産設計を行う。「高まる非住宅中大規模木造建築のニーズの中で、耐震性の高い新たな構法が次々と出てきている。中大規模木造市場の拡大を図るという点では、SE構法以外の構法も対象に構造計算・生産設計に取り組む必要があると考えた」(エヌ・シー・エヌの田鎖郁夫社長)としている。

Housing Tribune最新刊

住宅産業総合誌「ハウジング・トリビューン」は隔週金曜日発売。年間購読者には電子版News Report「Housing Tribune Weekly」を配信しています。

ハウジング・トリビューン Vol.605(2020年17号)

特集:

ターニングポイントを迎える防災・減災

国をあげた防災・減災対策の取り組みが加速している。
キーワードは“気候変動×防災”だ。
これまで進めてきたダムや堤防などハードを重視した対策だけでなく、「危ない土地に住まない」、「自然の機能を活用する」など「災害をいなす防災」も重視するスタンスへのシフトである。
各省庁の施策も、自然生態系の活用やグリーンインフラの整備、ハザードエリアの利用規制、流域治水など、これまでとは異なる新たな取り組みが目白押しだ。
猛威を振るう自然災害のなか、まちづくり・家づくりにも新たな対応が求められる。

目次を見る

関連記事