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2019.12.19

住友林業、CLTの箱状構造体つなぐ木造建築物

東京学芸大学に寄贈、実用化に弾みも

住友林業で開発する箱状の構造体をつなぎ合わせて作る木造建築物が東京学芸大学にお目見えした。簡単に木造建築物が建築できるため、仮設事務所など実用化への期待も高まる。


複数の箱状の構造体で合わせて作る木造建築物「CLT combo」は、国産スギCLT(直行集成板)を使用。長さ6.8m、高さ2.8m、幅2.2m の箱状の構造体(ボックス)を施工現場でつなぎ合わせて作るというもの。同社筑波研究所が移設・組み替え可能で自由度の高い建築物を目指し、開発している。

その実用化第一号として東京学芸大学に登場した木造建築物「CLT combo」は、ボックスを8つ組み合わせた2階建てのプロトタイプ棟として建設された。ボックスを上下で接合するため、1階天井と2階床との間を、1本の鉄の棒でつなぐ。また、箱を横に並べた、つなぎ目の部分にはゴムが装着され、見た目からはボックスをつないだ建物とは分からないよう工夫している。今回の建物は、軒下空間があるのが特長。このため、2階にあるボックスがせり出す形になっており、3本の鉄の棒が2階のボックスを支える形になっている。外側の接合部からの雨水の浸入を防ぐため、防水用シートを接合部周辺に張り付け、その上に、木造と分かるように木の格子をかぶせた。

今回の規模の建物(延床136.19平方メートル)を、ボックスを使わず、現場で、CLT で施工すると1週間ぐらいかかるという。「今回は初めての現場施工のため組み立てまで1週間程度かかったが、慣れれば2日くらいで終わる」(同社)。

CLT combo」はボックスのつなぎ合わせ方によって様々な間取りができ、小規模な事務所から低層集合住宅まで多様な用途、規模の建物を実現できる。同社は、今後は仮設建築物や簡易宿泊所などでの活用を想定し実用化に向けた検討を進めるとともに、移設・組み替え可能性をより高める開発に取り組む考えだ。代表取締役執行役員副社長の佐藤建氏は「1度組み立たてても、解体して、別のところで組み立てることができるため、仮設に向いている。現場事務所で導入すれば、木に囲まれ、労働環境も良くなる」と期待する。

今回、同社は東京学芸大学にCLT combo で作った木造建築物を寄贈した。この建物は東京学芸大学とMistletoe Japan 合同会社が設立した(一社)東京学芸大 Explayground 推進機構が公教育でのオープンイノベーションを進めるためのプラットフォーム「Explayground 事業」の初施設として使用される。同社は今回の寄贈を機に同事業の活動に参画し、木の効能などについて共同研究に取組むとともに、教育分野での事業検討を始める考えだ。

東京学芸大学に寄贈された「CLT combo」で作った木造建築物の写真と図面

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特集:

住産業はどう対応する?

社会が大きく変わりつつある。
環境対策は待ったなしの緊急課題で、脱炭素社会の実現に向けた取り組みが急展開している。
少子高齢化は、わが国の人口構成を大きく変え、これまでになかった社会を迎えつつある。
また、地震や台風などの自然災害の激甚化・頻発化は気候変動への対策とあわせ、その対策が強く進められつつある。
さらにコロナ禍は、働き方改革やデジタル化を好むと好まざるとにかかわらず、強制的に進めることになった。
こうしたなかで人々の暮らしも変わりつつある。
生活を支える住産業は、こうした変化にどのように対応していくのか──。
各省庁がまとめた白書をベースに、さまざまなデータを紐解いた。

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