建材 |  2019.12.2

大建工業、テーオーフローリングを子会社化

2年後、非住宅売上312億円へ

大建工業は、非住宅分野の木質フローリング事業に強みを持つテーオーフローリングを子会社化した。商材、施工力の増強により、これまで手薄だった非住宅分野の木質フローリング事業を強化し、2021年度での非住宅分野売り上げを2018年度比約100億円増の312億円を目指す。


住宅市場に強みを有する大建工業(大阪市北区、億田正則社長)と、文教・公共施設や商業建築分野に強みを持つテーオーホールディングス(北海道函館市、小笠原康正社長)は、それぞれ独自に培った技術やノウハウを相互に提供し共有することで、両社の企業価値の向上を目指し合弁会社「テーオーフローリング」(東京都練馬区、荻原正康社長)を発足した。

大建工業は2015年、長期ビジョン「GP25」(2025年に目指す姿)を策定し、「住宅用建材のメーカー」から、2025年までに「建材資材の総合企業」へと生まれ変わること宣言した。基本戦略の大きな柱の一つとして、「住宅だけでなく、公共・商業建築分野、産業資材分野まで幅広く展開する」こと、つまり非住宅分野の販売拡大を掲げ、取り組みを推進する。

左から、テーオーホールディングスの小笠原社長、テーオーフローリングの荻原社長、大建工業の億田社長

同社は、突板フローリング、シートフローリング、強化加工を施したWPCフローリングなどの豊富なラインナップを持ち、住宅分野を中心に、フローリングの月産量は50万坪、165万㎡に上る。住宅分野で市場シェア25%以上のトップシェアを占めるが、「非住宅分野、特に学校・文教施設で多く使用される無垢フローリング・厚単板フローリングの製品ラインアップを持たず、長年の課題だった」(大建工業・億田社長)。この課題の克服に向け、非住宅木質フローリング事業に強みを持つテーオーホールディングスに業務提携を持ち掛け、今回の新会社発足に至った。無垢フローリング・厚単板フローリングを製造するには、原料調達の段階から目利きが必要であり、安定的な品質を確保するためのノウハウも求められる。テーオーホールディングスは、1980年から北海道夕張市の主力工場で、北海道産の優良な広葉樹を調達して無垢フローリング・厚単板フローリングの製造を開始。無垢フローリングを中心に月3000㎡、約1万坪を製造・販売する。

テーオーホールディングスは2019年1月、100%出資会社としてテーオーフローリングを設立。テーオーフローリングは、11月1日付けでテーオーホールディングスの100%子会社であるテーオーフォレストが営む木材事業のうち、フローリングに関する事業を会社分割(吸収分割)により承継した。さらに今回、大建工業がテーオーフローリング株式の50%を取得し子会社化する手続きが完了した。

新会社テーオーフローリングの設立により、大建工業、テーオーホールディングスそれぞれの強みを伸ばし、課題を補完し合うことで、シナジー効果の創出を狙う。大建工業の強みである強固な販売網や効率的な生産管理のノウハウと、テーオーホールディングスの強みである無垢フローリングなどに関する広い知見や優れた技術を融合させ、事業基盤の拡大を図る。また、工事物件情報の共有や相互の販売ネットワークの活用を通じて、無垢フローリングなどの販売を強化するとともに、様々な商品をワンストップで供給できる体制を整備する。無垢フローリングは、高級グレードのリノベ市場で需要が高く、高級リノベ市場の開拓を進める上でも大きな武器となりそうだ。

施工力を取り込み
販売拡大の強力な推進力に

今回、テーオーフローリングの設立により、無垢フローリングなどの商材と併せて大建工業にとって魅力なのが、テーオーホールディングスが有する木質フローリングの施工力だ。テーオーホールディングスは、非住宅分野の木質フローリングの施工業者を組織化したテーオーフローリング施工協力会を運営し、材工込みで対応できる体制を整備することで、販売を伸ばしてきた。テーオーホールディングスの小笠原社長は「非住宅分野では、材工込みで受注を受けることが基本であり、商材だけでの受注は難しい。協力施工業者のネットワークを有し、施工機能を持つことが当社の強みとなっている」と話す。一方、大建工業も、施工を請け負うエンジニアリング事業も展開しているが、天井や間仕切りの工事がメインとなっている。また、床工事、木質フローリングの工事を手掛ける子会社、三恵を有しているが、拠点は関西であり、最大のマーケットである首都圏において工事機能を有していないことが大きな課題であった。「工事機能を有するテーオーフローリングをグループ化し、材工販売可能な体制を整備することで、大きな前進が期待できる」(大建工業・億田社長)。

テーオーフローリングは、2017年度の売上高33億円(テーオーフォレストのフローリング事業の売上)から、3年後の2021年度、売上高55億円達成を目標に掲げる。大建工業は、テーオーホールディングスとのシナジー効果創出により、非住宅分野売上を2018年度比で約100億円増となる2021年度312億円達成を目指す。