建材 |  2019.11.21

YKK AP、性能向上リノベ実証PJ第7弾

京町家をHEAT20のG2レベルに

京町家をリノベーションにより耐震等級3相当、断熱性能HEAT20のG2レベルにまで高めた「京都 醍醐寺の家」を竣工した。コンセプトハウスとして事業者などへの情報発信拠点として活用する。


YKK AP が住宅建材商社の平安建材(京都市、中村憲夫社長)、および同社が事務局を務める「京ぐらし」ネットワークと「京都 醍醐寺の家」(京都市伏見区)を竣工させた。

YKK AP は、全国のビルダーなどと共働して中古戸建住宅の性能を向上させる「戸建住宅性能向上リノベーション実証プロジェクト」を2017 年度から展開、この物件が7棟目となる。同プロジェクトでは、古くなった建物に“新築以上の価値”を与えることをコンセプトに、主に耐震性向上、断熱性向上を図る。リノベーションの技術やビジネスモデルを共有し、普及を進めることが狙いだ。

一方、平安建材は2011 年に京都で優秀な技術経験を持つ設計事務所、工務店、不動産事業者、建材メーカーを「京ぐらし」ネットワークとして組織化、京町家を現代の性能に再生する事業に取り組んできた。これまでに16 棟のリノベーションを実施し、「京都 醍醐寺の家」が17 棟目となる。

最新IoTを導入
雑貨店とのコラボも

「京都 醍醐寺の家」は、築112 年(増築部分は築54 年)の木造京町家を、景観保全の規制に配慮しながら、断熱性、耐震性の向上を図り、IoTも取り入れて一般的な新築住宅を上回る性能と機能を実現した。

開口部はアルミサッシからYKK AP の「APW330」木目仕様に、外壁の断熱は土壁60mmのみだったものにフェノールフォーム50mmを加えたほか、実験的にグラスウール、吹込セルロースファイバーなども採用した。また、天井、床、基礎の断熱も新たに行い、外皮平均熱貫流率は0.46とHEAT20 のG2 相当レベルを実現した。

また、耐震性については、YKK AP の開口部耐震商品「FRAME Ⅱ」を採用、窓の数や面積を減らすことなく、耐震等級3相当にまで高めた。

加えて、家電や住宅設備機器を声でコントロールするAI スピーカーや、YKK AP の戸締り安心システム「ミモット」など、最新のIoT 機器を導入し機能面の向上も図った。

また、創業200 年を超える老舗雑貨店のINOBUN とコラボレーション、同社が2階の子ども部屋をデザイン監修したほか、全体のホームステージングも行う。INOBUN のリフォームを考えているユーザーに対して耐震・省エネリフォームを提案することが狙いだ。

「京都 醍醐寺の家」は、YKK AP、平安建材の両社がコンセプトハウスとして事業者や一般向けに公開、地域への情報発信に活用していく。

耐震等級3相当、HEAT20G2相当の性能を実現した
築112年の京町家を性能向上リノベーション

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