コンピュータシステム研究所、AI活用の画期的な営業支援ツールを開発
手書き図面が3Dパースに!?
コンピュータシステム研究所はAIを活用するなどし、手書き図面を簡単に3Dパース化できる営業支援ツールを開発した。ハウスメーカーや工務店の営業提案が劇的に変わりそうだ。
コンピュータシステム研究所(以下CST、宮城県仙台市・長尾良幸 代表取締役)は、住宅プレゼンシステム「ALTA」のオプションとして、誰でも簡単に手書きで住宅の3Dパースを作成できる「ALTA AIスケッチ」の販売を開始した。
住宅の3Dパース作成を営業マンが行うことは難しい。CADを使うため、社内の設計部か外注に出して作成することがほとんどであり、完成までに時間を要する。しかし、営業マンが施主との打ち合わせの場で、要望を聞きながら簡単に3Dパースを作成できれば、営業効率は劇的に変わるはず—。こうした考えから、CSTが開発したのが、ALTA AIスケッチだ。
使い方はまず専用の方眼紙にボールペン(どのようなものでも可能)で間取りを書き込む。定規は必要なくフリーハンドで行える。
次に、部屋の用途、使用する建具を記入し、屋根形状、外装・内装の仕上げパターンを選択する。部屋の用途は玄関であれば「ア」、キッチンであれば「カ」といったように、五十音の記号で示す。建具の記入は行わず、自動で配置する事も可能だ。
必要事項の書き込みを終えたら、スマートフォンの専用アプリを起動しカメラで方眼紙を撮影、データをクラウドへアップロードする。すると、AIが方眼紙の図面情報を読み込み、数十秒後にPCのアプリ画面上に3Dパースが自動で立ち上がる。3Dパースは、PC上で修正することも可能だ。
ALTA AIスケッチの価格は30万円(専用の方眼紙10枚、消せるボールペン1本含む)。専用方眼紙はコピーして利用することが可能。
今後の課題について、「図面から3Dパースへの自動変換の精度を向上させること」と、建築事業部 建築企画部の上野健部長代理は話す。
建具・設備を間取りに自動配置する機能で、仕様や設置場所、カラーリング、形状などをより最適にできる余地がある。ALTA AIスケッチのAIには機械学習を採用しているため、ユーザーが増え、データの蓄積が進めば精度の向上が見込める。
ALTA AIスケッチの導入で、従来の営業スタイルが劇的に変わる可能性がある。CADが使えない営業マンでも簡単にパースを作成できるため、初回の打ち合わせから3Dによるわかりやすいプラン提案が可能になる。結果、これまでに要していた施主との打ち合わせの回数と期間を大きく減らせる。さらに言うと、ALTA AIスケッチはユーザーを選ばないほど簡単に使えるため、施主が自ら間取りを書いて3Dパースを作成することも可能だ。こうした点も含めて、住宅営業の仕方を大きく変える可能性を秘めていると言えそうだ。
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