三菱地所ホーム、全館空調システム「エアロテック」の外販を開始
延床面積の小さい住宅で標準装備の新商品も投入
三菱地所ホームは、オリジナル全館空調システム「エアロテック」の外販を開始した。システム導入に伴う関連業務も受託していく。
三菱地所ホームのオリジナル全館空調システム「エアロテック」は、同社が販売する住宅の大きな特徴のひとつ。この「エアロテック」を全国の住宅事業者に外販する、エアロテック・アライアンス事業にも乗り出した。
同社によると、全国的な気候変動の影響、高齢化の進行による住宅内部でのヒートショックの問題などから、近年全館空調に対するニーズは高まっており、販売に意欲的な住宅事業者も増加する傾向にある。一方で、「全館空調の導入にあたっては、住宅基本性能の検証、設計・施工基準の策定、業務オペレーションの再構築といった関連業務の存在が採用障壁となっている可能性がある」(同社)とみる。
このため、同社では、エアロテックを販売するだけでなく、導入に伴う業務支援(営業支援・設計支援・施工支援)も有償で受託していく方針だ。
アライアンス第一号となったのは、東北・北関東エリアにて注文住宅事業を展開する北洲。既に北洲と業務受託契約を結び、9月からのエアロテック販売開始に向けて具体的検討を進めている。
三菱地所ホームは、全国の住宅事業者から事業受託を行なうため営業アプローチを開始すると同時に、社内に新事業創造室を新設し、本格事業化に向けた体制も整備した。加藤博文社長は「全国展開、さらに海外を狙っていきたい」と強調した。
フレーム定額制を採用した住宅を市場投入
同社では、「エアロテック」のバリエーション強化も行っている。これまでより延床面積の小さい住宅を対象とした新バージョン「エアロテックFit」を販売している。昨秋には、この「エアロテック Fit」の発売記念キャンペーンとして、一次取得者をメインターゲットとした住宅を期間限定で販売、販売目標を超える受注を獲得したという。そこで、新たに「エアロテック Fit」を標準装備した住宅「SMART ORDER Fit(スマート オーダー フィット)」の販売を開始した。
「エアロテックFit」と階段の位置が決まった2階建てタイプと平屋タイプの39 種類のベーシックフレームに、購入者自身でプランニングできる点が大きな特徴になっている。同じフレームであれば、どんな間取りでも料金が変わらない「フレーム定額制」を採用。つまり、構造躯体の形状が変わらなければ、追加料金無しで自由にダイニングやキッチンの場所などを変更できるというわけだ。
販売価格は1490 万円(24.04 坪)〜1700 万円(32.56 坪)。同社は60 棟の販売目標を掲げる。
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