積水ハウス、KDDI、日立が共同検証 引っ越しに関わる様々な手続き最小限に

本人確認にブロックチェーン技術駆使


4月は新入学や入社、転勤など引っ越しの季節。住所変更に伴う煩わしい手続きが、賃貸借に関わる申し込みでいっぺんに済んだなら――。積水ハウスは、KDDIと日立製作所と組んで共同検証を行う。

賃貸住宅などに入居する場合、いくつかの申込書などを記入する。まずは、部屋を内覧するために記入する申込書。そして物件が気にいれば部屋の確保のために仮契約書を書く。その後、重要事項説明や本契約に至るまで、氏名など何度もそれぞれの書類に記載する。

そして、引っ越しするとすぐに待ち構えるのが様々なサービスの住所変更だ。今は、電話会社などのホームページから簡単に変更できるが、それでも1、2社ならまだしも、電気、ガス、水道のライフラインや、銀行、保険など多岐に渡れば、それだけでも入居者にとっては大きな負担だ。それぞれで行う入居者の本人確認を例えば内覧申し込み時に提供した情報だけで行えないか――。こんな視点を想定して行われるのが今回の共同検証である。

積水ハウスとKDDI、日立製作所で行う共同検証は、仮想通貨で使われるイーサリアム・ブロックチェーン技術(Quorum)や日立の「Lumada」を用いて情報連携基盤を構築。その中で、積水ハウスとKDDI それぞれが持つ、機密性の高い本人確認情報の連携を実現し、賃貸物件の内覧申し込みの際の現住所や電話番号入力などの簡略化につなげる。他にも、固定通信や電気、ガスなどの住宅に関わる複数契約の申し込みの一括化や、住所変更など煩雑な各種手続きの簡略化といった、ビジネスモデルやサービス性なども検証する。

想定されているイメージはこうだ。部屋を探している人が、既にKDDI に登録している本人確認情報を使い内覧を申し込む。情報開示に許諾した利用者のデータが企業間情報連携基盤に置かれ、基盤に参加する企業それぞれに、利用者がアクセスし、開示する内容や範囲を指定し、ブロックチェーン登録をしていく。このため、基盤に参加する企業が増えれば増えるほど、それぞれで求められる本人確認を最小限にとどめることができ、各企業にとっても付加価値の高いサービスの提供が可能となる。

共同検証は4月から数カ月以内で終了するという。その成果をもとに、金融分野や自治体分野など参加企業・団体を募ってコンソーシアムを形成し、サービスの幅を広げる取り組みに着手する見通しだ。

現在、積水ハウスの賃貸物件の居住は全国でおよそ50万世帯に上る。積水ハウスは「共働き世帯も増えており、本人確認のための手間を減らすことは他の物件との差別化につながる」と話す。

内覧の申し込みで多くの本人確認が省ければ不動産事業者にとってもメリットは大きい
コンソーシアム形成による企業間情報連携基盤のイメージ

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