トヨタホーム 木質住宅「MOKUA」が順調な滑り出し

安城を皮切りに岐阜、静岡でも計画


トヨタホームは品質や保証体制、高いコストパフォーマンスを武器とする「MOKUA」による分譲住宅事業を本格展開。中部圏初の分譲を開始したほか、岐阜や静岡での計画も進んでいる。

トヨタホームの木質住宅「MOKUA」の展開が順調に進んでいる。

「住宅市場が縮小傾向にあるなか、市場の75%を占める工務店の領域に入っていく必要がある」(植村健吾常務)という狙いから、昨年、事業展開に乗り出したものである。

同社の木質住宅の展開は、2×4住宅を展開するトヨタウッドユーホーム(中津正修社長、栃木県宇都宮市)からパネルの提供を受け、コストパフォーマンスが高いことを武器に、分譲住宅事業で展開する。建物価格だけで見れば1600万~1800万、広さは100~110㎡がMOKUAのターゲットであり、同社の他商品の中では最も低価格帯の商品である。

とはいえ、MOKUAも同社がかかげる建てるときの安心、建てたあとも安心、支える安心という3つの安心をしっかりと提供する。「MOKUA」は、2×4工法の木質住宅で、耐震等級3、断熱等級4など高い性能を持つとともに、30年の長期保証がつく。スタイリッシュな外観や木のぬくもりを感じる空間づくりが特徴だ。

トヨタグループの調達力などを生かし「木造住宅市場のなかでは高い品質や保証を持ち、かつ大手ハウスメーカーの木造住宅と比べてやや安い」(同)ことが大きな差別化ポイントで、「大手ハウスメーカーの住宅は高い、というお客様に向けても訴求力がある」(同)ものとなっている。

昨年、東京都と神奈川県でトライアルを行ったが、このほどトヨタホーム名古屋(綿村國男社長、愛知県名古屋市)が取り扱いを開始、第一弾として分譲住宅地「安城プロジェクトⅡ」(安城市古井町)を開発、2月に分譲を開始した。中部地域における木質事業の第一弾となる。「安城プロジェクトⅡ」は、名鉄西尾線の碧海古井駅から徒歩約8分の立地に、全4区画で木造2階建て住宅を分譲するもの。土地面積166.09~177.14㎡、間取りは4~5LDK(100.81~107.64㎡)で、価格は4195万~4695万円だ。

同社では、都市部など地価が高い、狭小地であることなど、ユニット住宅が建てづらい立地で「MOKUA」を積極的に展開していく考え。

コストパフォーマンスが高いことが大きな強みだが、今後、販売戸数の増加により、さらなるコストダウンが図れると見込む。2×4住宅の施工について、まだ建設戸数が多くはないことから工事費が割高になっているためで、販売戸数の増加にともなって競争力がさらに高まりそう。

現在、豊田市のほか、岐阜県や静岡県でも計画が進んでおり、販売店の要望に応じ、順次展開を進めていく予定で、2018年度は58棟、2019年度は60棟の販売を計画している。

「安城プロジェクトⅡ」の代表プラン(5LDK+パントリー、延床面積107.64㎡)

お客様視点に立つ経営を

山科忠社長

今年正月の展示場来場者数は伸びており、1月末~2月の受注をみても、消費税増税を念頭にお客様が動き始めています。

こうしたなか、トヨタホームは、中期計画に基づいて事業を進めていますが、その最初に掲げているのがCS 向上であり、CS 向上を事業活動のベースに位置付けています。

14 年度以降、独自の目標値4.6を掲げて取り組んできており、この数字は100 点満点で言うと94 ~95点に相当します。14 年に私が社長になったときには4.4 前後でしたが、18 年度は3カ月が4.62、24 カ月も4.53 と向上しました。デミング賞の受賞のなかでも高く評価された点です。

お客様にご満足いただけることを最大の強みとしていきたいと思っています。

2014 年の3月からTQM(トータル・クオリティ・マネジメント=総合的品質管理)に積極的に取り組み、その集大成としてデミング賞を受賞しました。

TQM で言う品質とは、お客様が自分の価値に照らし合わせて評価したすべてのポイントです。お引渡しした後については言うまでもなく、商談するなかにも品質があり、家を企画して開発する中にも品質があります。

企業活動における品質とは何かをあらためて勉強し、こうした品質を全社挙げて向上させようと取り組んできました。その4年間の活動がデミング賞の受賞に結び付きました。

受賞したこともそうですが、それよりも嬉しかったのは、社員皆がお客様の価値とは何か、我々の仕事でどのような価値を与えられるのか、そうした言葉が出る会社になったことです。

今後もお客様に志向の経営とは何かを柱に、常にお客様視点に立つことを強く意識していきます。

一方、「MOKUA」について。なぜトヨタホームが木質住宅を手掛けるのかとの声をいただきましたが、地価が高い場所にユニット住宅を建てると総額が非常に高くなってしまいます。例えば、都内の一等地など、地価が高く狭小であることからユニットが建てづらい場所でも「MOKUA」なら建てることができます。

今回、中部圏での第一弾となる安城市「安城プロジェクトⅡ」は、5LDK で4100 万円程度と、非常に競争力が高く、魅力的な物件になったと思います。