お知らせ ◆無料会員の新規登録に不具合が発生する場合がございます。ご登録いただいた後に確認のメールが届いていない場合、お手数をおかけし恐縮ですが再度ご登録の手続きをお願いしております。  ◆ハウジング・トリビューン最新刊Vol.629(2021年20号)好評発売中です   ◆有料会員サービス「Housing Tribune Online Premium」がスタートしました (2021.4)  ◆ハウジング・トリビューンが注目する注目の業務改善ツール 一覧はこちら (2020.10) ◆住宅産業総合誌「ハウジング・トリビューン」は隔週金曜発売。ご購入・年間定期購読はこちら建材・設備情報サイト「スマテリアル」は福井コンピュータアーキテクトの「3Dカタログ.com」と連携しています(2019.12)

2019.3.12

林野庁が木材利用で官民連携の懇談会 中高層住宅などをターゲットに課題の洗い出し

施主視点から新たな需要探る

民間建築物での木材利用を促そうと、林野庁は官民連携の懇談会「ウッド・チェンジ・ネットワーク」を立ち上げた。コンビニエンスストアや鉄道会社、建設事業者、関係団体などが参加。実際に建物を建てる施主の視点から木造化への課題を洗い出し、解決に向けた具体化策などを示しながら、新たな需要を探る。

* * *

林野庁によると、我が国の木材供給量8000万立方メートルのうち国産材の利用割合は36.1%。こうした利用率の低い状況で、人工林の大半が伐採期を迎えつつあるが、これまで国産材用途の中心だった戸建住宅の市場は少子高齢や人口減少から縮小が予想され、国産材の新たな需要の掘り起こしが急務となっている。

懇談会では、官民連携で非住宅での木材利用などを通じて需要創造を考える

同庁は、木造化率の低い3階建て以下の低層非住宅や、ほとんど木造化が進んでいない中高層の住宅・非住宅を新たな用途として考える。こうした分野で木造化が進まない理由として、同庁では、専門的な知識を持つ設計士の不足や地震・火災に弱いなどといった先入観、コスト関連情報の不足などと分析する。

一方で、施主となる民間企業などでは「SDGs」(持続可能な開発目標)を意識し、木材への関心を強める動きもある。

実際に木材を使い、ビジネス面でプラスにつなげる企業も現れた。同庁によると、JR秋田駅で県産材を活用し、自由通路・待合ラウンジを一体的に木質化したところ、ラウンジなどへの利用者が倍増し、1人当たりの滞在時間が延びた。また、耐火木造の商業テナントビルでは、木質化が空間価値を高め、建設費に見合う賃料設定ができたという。「病院でも患者数や看護師の応募数の増加につながった」(同庁)。

こうしたことから、「より実践的な課題を洗い出したい」(同庁林政部木材利用課・長野麻子課長)と、同ネットワークを立ち上げた。

施主や施工、木材、林業の各業者が横断的に意見を交換。木造化が進んでいない原因を施主目線で検討、分析しながら、サプライチェーン全体の連携で課題解決の方策を考える。

具体的には、木造化した民間建築物などの事例の共有や木造・木質化のメリット、デメリットなどの課題分析や情報発信を行う。

会合は来年度までに4回程度を予定。「可能であれば、国産材を使った非住宅施設の建築までもっていきたい」(長野課長)。

2月27日の初会合には建築関連事業者として、住友林業、ナイス、三菱地所の他、大林組、シェルター、JM、竹中工務店、前田建設工業の8社が参加。設計事業者として久慈設計も加わった。施主側は、セブン―イレブン・ジャパン、東京海上日動火災保険、東急電鉄、(公社)国際観光施設協会、(一社)日本ビルヂング協会連合会の3社2団体。関係団体では、全国森林組合連合会、全国木材組合連合会など4団体が参加した。長野課長は「関心のある企業、団体はどんどん加わってほしい」と話す。

Housing Tribune最新刊

住宅産業総合誌「ハウジング・トリビューン」は隔週金曜日発売。年間購読者には電子版News Report「Housing Tribune Weekly」を配信しています。

ハウジング・トリビューンVol.631(2021年22号)

特集:

2030年住宅への設置率6割は可能か
初期費用、条件不利地域へのソリューション

国は2030年に住宅での太陽光発電の設置率6割を目標とする考えを示した。
現状の設置率は1~2割とみられ、非常に高い目標と言える。
100万円以上を必要とする「高額な初期費用」や、十分な発電効率を得るのが難しい「条件不利地域」といった課題があるなか、住宅事業者は設置率6割に向けてどのように取り組んでいけば良いのか──。
住宅太陽光発電マーケットの最前線を追う。

目次を見る

関連記事

木造建築推進の先にある未来とは 改正木促法、識者はこう見る

法政大学 デザイン工学部建築学科 教授 網野禎昭 氏/東京大学 生産技術研究所 教授 腰原幹雄 氏

2021.10.27

「国産材の家認定制度」スタート

山側と住宅事業者の連携を加速

2021.10.15

ナイス、国産材トータルコーディネートフェアを開催

「人と環境にやさしい次世代のZEH」を実現可能な「国産プレミアムパッケージ」を提案