LIFULL、不動産アグリゲーションで世界最大の新会社設立
スペインの子会社を合併
今夏をめどに、世界最大級の不動産アグリゲーションサイトを持つスペインの海外子会社2社を合併し、新会社を設立。不動産・住宅を中心に暮らしに関わる様々な分野で、アグリゲーション事業の海外展開を加速させる。
不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOMEʼS」などを運営するライフルは、2014年に住宅・不動産などで世界最大のアグリゲーションサイト(複数のポータルサイトの情報を一元的に集約したウェブサイト)を運営するトロビット・サーチ(スペイン)を買収。昨年12月には、同業で2番目の規模を持つミチュラ・グループ(スペイン)を買収し、今年1月に完全子会社化した。
そして、今回、これら2社を合併した新会社「LIFULL CONNECT(ライフルコネクト)」(社長:ミチュラ・グループCEOのゴンザロ・デル・ポゾ氏)を今年の夏をめどに立ち上げる。
利用者数は1億7000万人
掲載情報量は5億件に
世界トップ2の規模を誇るアグリゲーションサイトが合併することで、「LIFULL CONNECT」の利用者数は1億7000万人、サイトへの掲載情報量は5億件、展開国は63カ国になる。なお、新会社の立ち上げ後も、3社それぞれの自社サイト運営を継続する。
トロビット・サーチとミチュラ・グループでは不動産・住宅だけでなく、求人や自動車、ファッションなどの分野でもアグリゲーションサイトを運営しており、LIFULLではこうした分野も含めながら、「世界一のライフデータベース&ソリューションカンパニー」を目指す方針。ただし、当面は不動産・住宅をメインに考えており、「まずは海外に住む日本人に、日本語で不動産・住宅の情報を提供できる環境を整備する」(井上高志社長)としている。
海外への居住者は増加傾向にある。外務省の海外在留邦人数調査統計によると、海外に住む日本人の数は直近の2017年10月1日現在で135万人。2000年比で1.7倍近く伸びている。ただ、日本人が現地で不動産を探す場合、現地の言語の物件情報などで判断するため、実際に住んだ際にイメージが異なるなどのケースもあるという。このため、海外でも日本語で現地の不動産を探せるようになれば、こうした問題解決の手助けになる。
一方で、日本で働く外国人労働者も増加。今年4月からはじまる改正出入国管理法により外国人労働者は、さらに増加が見込まれている。同社は将来的には、こうした外国人も母国語で不動産を探せるなど、情報の多言語化も進めていく考えだ。
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