オピニオン |  2018.12.3

窓の可能性 

MUJI HOUSEは3つの商品を展開している。その一つが「窓の家」だ。2007年4月に発売と、すでに10年以上が経過している商品である。

「窓の家」の特徴は、暮らしをより豊かにする要素の一つとして「窓」をクローズアップしたこと。必用な場所に必要な大きさの窓を配置し、絵画を見るように風景を窓で切り取る。

先につくば市に建設された「窓の家」のモデルハウスは、吹き抜けのリビングに設置された窓を、2階はもとより1階も引違い窓ではなくFIX窓とする。あたかも壁を切り取った開口部は、ピクチャーウインドウと呼ぶにふさわしいものだ。

ここにきて各サッシメーカーの動きが変わってきた。これまでいかに断熱性能を高めるかを追求し、アルミからアルミ樹脂複合や樹脂窓へのシフトを図ってきた。訴求の仕方も、エネルギーコストの削減、暖かなく快適な部屋、そして温度差のない健康な家づくりと、高性能であることを背景としたメリットを訴求してきた。

そうした流れが一つの転換期に来ている。

先にLIXILが発売した「LW」は、大きなインパクトがあった。上下左右すべてのフレームが室内から見えない「フレームインデザイン」を採用、視界を遮ることなく、外の景色が開口部いっぱいに広がる眺望性を確保した。

こうした商品を待つまでもなく、窓の納まりを工夫することでサッシ枠をなるべく見せないような取り組みを行うこだわりの強いビルダーや建築家もいる。

一方、住宅全体のデザインに窓が与える影響も大きい。このほどYKKAPは「APW330ジョイント窓」を発売した。アルミやアルミ樹脂複合では提案可能であった連窓を樹脂窓でも可能にした商品だ。〝自由に組み合わせて連窓がつくれる〟ことがポイントである。

連窓は住宅外観のイメージを強く印象づけることから、デザインを重視する事業者が好んで採用している。 内側からどう見えるか、外側からどう見えるか―。そもそも「窓」は住まいに、そして居住者に何を与えることができるのか。

これまでの性能追求を踏まえたうえで、窓が持つ新たな価値を追求する動きが始まった。

「窓の家」のつくばモデルハウスは、リビングにあえてFIX窓を採用している


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ターニングポイントを迎える防災・減災

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各省庁の施策も、自然生態系の活用やグリーンインフラの整備、ハザードエリアの利用規制、流域治水など、これまでとは異なる新たな取り組みが目白押しだ。
猛威を振るう自然災害のなか、まちづくり・家づくりにも新たな対応が求められる。

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