消費税増税を間近に控え、どうなる2018年度の住宅着工
住宅マーケットの予測が相次ぐ
2018~2019年度の住宅市場をめぐりさまざまな機関・団体などから見込みや予測が出始めた。2017年度の住宅着工戸数は持ち家、貸家、分譲のすべてが3年ぶりの減少だが、消費税増税を目前に駆け込み需要も予測される。
国土交通省が発表した2018年3月の住宅着工戸数は持ち家、貸家、分譲のすべてで減少し前年同月比8.3%減少となった。これにより2017年度(4月~3月)の累計は94万6396戸、前年度比2.8%減と、持家、賃貸、分譲のすべてが3年ぶりの減少となっている。
先に発表された4月の着工戸数は全体で前年同月比0.3%の増加。持家(同1.9%減)と貸家(同2.1%減)は減少傾向が続くが、分譲住宅(同5.0%増)が増加し、全体の数字を押し上げた。季節調整値は99.2万戸と同10.9%増となっている。
それでは2018年度の住宅マーケットはどのように推移するのだろうか。
三菱総合研究所の「2018、2019年度の内外景気見通し」では、「日本経済は輸出・生産は伸び鈍化が予想されるものの、雇用・所得環境の改善による内需の前向きな循環を背景に、18年度は+1.0%と潜在成長率並みの成長」を見込み、19年度も穏やかな景気拡大の持続を予想している。ただ、19年10月の消費税率の引き上げを踏まえ、消費や住宅を中心に駆け込み需要とその反動減を予想し、住宅投資は19年4‐6月期にはピークアウトするとみている。
2018年度の住宅着工は、消費税増税がどの程度影響するかで大きく変わってきそうだ。
こうしたなか、いくつかの機関から今年度の予測が出始めている。
建設経済研究所は微増の96.5万戸と予測
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