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デジタル資本主義の勝ちパターン

建物の3次元モデル、BIM(ビルディングインフォメーションモデリング)は、建築時の生産性向上に寄与するものとして大規模建築の分野で普及が進んできたが、ここにきて住宅の分野でも存在感が増し、その使い方として、2つの流れが顕著になってきている。1つは、中小規模の先進的な設計事務所、ビルダーが次世代の建築生産手法としてBIMを導入しようという動きだ。住宅建設では、施主の要望で設計変更を強いられることが多いが、BIMを活用することで、瞬時に設計変更した建物や、コストをシミュレーションして示すことができる。これにより、施主との意思疎通が円滑化し、結果として、最終的な意思決定までの時間を短縮する効果が期待できる。事前にしっかりと設計検討を行うことで、設計の不整合といった問題も回避し、結果的に施主の満足度向上にもつながるだろう。

もう1つは、欧米などで新興建設企業がBIMに着目して、住宅・建設業界にイノベーションを起こそうという取り組みだ。この分野で脚光を集めているのが、米国の新興建設企業「KATERRA(カテラ)」だ。木造建築の分野で、BIMなどの建築情報をデジタル化する技術と、パネル化など、工場で事前に建築部品を組立てるプレハブ化技術の融合を図り、設計から施工までの全工程を請負うことで、飛躍的な生産性の向上を目指す。

同社が起こそうとしているイノベーションの肝となるのが、BIMだと言える。同社は、携わった建築プロジェクトを1回限りのプロジェクトとして終わらせるのではなく、ノウハウを蓄積、活用することで、設計から施工までの一連の建築プロセスを標準化し、システムアプローチを強化していきたい考え。これは、BIMのような膨大なデータを蓄積できる技術があってはじめて実現するものだ。

データの寡占化が、サービスや商品を高度化し、更なる寡占化を促す。それがデジタル資本主義の新たな勝ちパターンだと言われる。すでに製造業などで当たり前に起こっていることだが、テクノロジーの進化が、ついに住宅・建設業界にまで、大きな影響を及ぼす時代になってきたのだろう。事業者の規模に関わらず、BIMで武装することが、勝ち残るための必須条件になる日も近そうだ。

KATERRAが運営する製造拠点。木造建築の分野で、BIMと、パネル化など、テクノロジーの融合を図り、設計から施工までの全工程を請負うことで、飛躍的な生産性の向上を目指す

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ハウジング・トリビューンVol.631(2021年22号)

特集:

2030年住宅への設置率6割は可能か
初期費用、条件不利地域へのソリューション

国は2030年に住宅での太陽光発電の設置率6割を目標とする考えを示した。
現状の設置率は1~2割とみられ、非常に高い目標と言える。
100万円以上を必要とする「高額な初期費用」や、十分な発電効率を得るのが難しい「条件不利地域」といった課題があるなか、住宅事業者は設置率6割に向けてどのように取り組んでいけば良いのか──。
住宅太陽光発電マーケットの最前線を追う。

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