ハウジング・トリビューン Vol.506(2015年23・24号)
2015年 重大ニュース そして2016年は?
2015年も終わりを迎えようとしている。
2015年も様々なニュースが住宅産業界を駆け巡った。
消費税率の引き上げに伴う反動減によって厳しい状況を強いられた住宅市場だが、2015年に入りようやく回復の兆しを見せはじめた。
しかし、2017年4月には消費税率10%への引上げが待っているだけに、まだまだ予断は許されない状況が続きそうだ。
住生活関連では、住生活基本計画の見直しに向けた議論がスタートしたほか、空家対策特措法、建築物省エネ法といった新しい法律も注目を集めた。
政府が志向する地方創生、一億総活躍社会のなかでも、住まいや住環境が重要な役割を担おうとしている。
一方、リフォームや中古住宅流通といったストック市場では、民間企業による新提案や国による新たな取り組みなどが相次いでおり、「2020年までにストック市場倍増」という国が掲げた目標が現実味を帯び始めている。
そして、業界全体を揺るがす問題も浮上した。
三井不動産レジデンシャルが供給した横浜市内の分譲マンションで発覚した基礎杭データの改ざん問題は、このマンションの施工を担当した旭化成建材だけでなく、
他の企業にも飛び火し、未だに事態の収束に向けた道筋さえ見えていない。
果たして、こうした2015年の重大ニュースは2016年の住宅産業界にどのような影響をもたらすのだろうか。
2015年の重大ニュースから2016年の住宅産業界を予測していく。
目次
HTʼS EYES
諦めにも似た迷い
省エネ住宅の次なる目標……
2015年重大ニュース
そして、2016年は?
既存長期優良住宅で基準案を公表 まずはS基準から運用開始
住宅市場、ようやく回復の兆し 高級住宅や多層階住宅などが好調
住生活基本計画の見直しに着手 次の10年に向けた議論をスタート
地方創生・一億総活躍社会など 新たな成長へ向けた方針が明らかに
空き家対策法が施行 空き家問題への取組みが本格化
リフォーム市場が再び活況へ 省エネ住宅ポイントなどが奏功
電力全面自由化を控え 電力小売り事業への参入が活発化
中大規模木造で市場環境整備が進む 実物件も続々と
横浜市のマンション杭問題で激震 業界全体を巻き込む問題へ
建築物省エネ法が創設 省エネ対策が次のステージへ
関東・東北豪雨で鬼怒川決壊 住宅流出など甚大な被害が発生
新・不動産サービスが活発化 日本版FSBOなどが登場
中古住宅流通市場の活性化へ 新たな価格査定手法が始動
TOPICS&NEWS
国交省が二世帯リフォームに減税措置を検討
国交省、空き家の実態調査を公表
国交省、住生活基本計画の基本項目示す
首相、住宅のZEH化、ネガワット取引市場などで方針表明
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ナイス 横浜市でモデルハウスを展開 戸建住宅事業を強化
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失敗しない住空間の木質化
CLOSE UP
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連載
新・住まい学 「IoTと住まい」【前編】 慶應義塾大学環境情報学部 教授 増井俊之 氏
Channeling Data
内閣府「平成27年度住生活に関する世論調査」
FLASH
大和ハウス工業 医療型などサ高住事業を強化
パナソニック エコソリューションズ社 キッチンの商品開発を加速
三和シヤッター工業 木製ガレージドア「ZEKURA」の販売強化
ユビキタス 楽天とエネルギービッグデータ活用で業務提携
ヤグチ技工、K.Cアスカ 「貼る」クラック処理工法を開発
(一社)プレハブ建築協会 ZEHの普及拡大に注力
(一社)輸入住宅産業協会 ライフスタイル提案の新資格を創設
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