New   2026.8.10

建築AI経営研究会、会場・オンラインで約130名が参加

AI活用「全社浸透」に焦点

 
LIFEFUNDの白都卓磨代表取締役

建設・住宅業界に特化したAI活用の研究会「建築AI経営研究会」の第5回が8月3日、東京会場とオンラインのハイブリッド形式で開かれ、会場約90名、オンライン約40名の計約130名が参加した。テーマは「AI×社内浸透──『使わせる』から『使いたくなる』へ」。ツールを導入しても利用が一部の社員にとどまるという課題を踏まえ、AI活用を組織全体へ広げる仕組みづくりに焦点を当てた。

研究会事務局を務めるLIFEFUND(静岡県浜松市)の白都卓磨代表取締役は、AI経営の進展度を「個人利用」「特定部署での利用」「全社標準化」「自社データ(コンテキスト)への接続」「AIエージェントとの協働」の5段階に整理。多くの企業が「特定部署での利用」で停滞しているとし、「全社標準化」への移行設計が要になると指摘した。

そのうえで、情報基盤のクラウド集約、閲覧権限の設計、法人管理の有料AIアカウント配布、利用ガイドライン整備、浸透推進役「AIアンバサダー」の育成など、10のステップを提示。同社では人事評価に活用事例の提出を組み込み、6カ月で約900件の事例が集まったという。会議・商談の録音と文字起こしを自動でクラウドに蓄積する運用や、図面を読み込ませて営業提案資料や数量表を作成する実演も行われた。

白都代表は「モデルやツールは変わるが、会社固有の情報は残る。プロンプトよりコンテキストの蓄積が長期的な競争力になる」と強調。「AIを導入するのではなく、AIを前提に会社を作り直す。使って共有する人が報われる仕組みを経営者が設計すべきだ」と述べた。

ゲスト講演には塗装・大規模修繕を手掛けるアスムコーポレーション(福岡県福岡市)の山口博城代表取締役社長が登壇し、新しい仕組みを組織へ定着させる実務上の課題を語った。