New   2026.10.23

北洲 業界初、100%リサイクルを実現したリフォーム用床材を発売

自社回収スキームも確立、宅配事業者との連携も視野に

業界初の「100%水平リサイクル」を実現したリフォーム用床材「LoopClick」を発売した。また、「作って終わり・売って終わり」にしないために自社回収スキーム「Loopリサイクルシステム」も構築した。

10月20日のリサイクルの日に北洲は、次世代床材「LoopClick」を発売した。最大の特徴は、カーペット材を除いて床材で初めて、使用済みの床材を同品質の新しい床材へ何度も再生できる「100%水平リサイクル」を実現している点だ。従来、建築・リフォーム業界において、使い終わった床材は廃棄処分するのが常識だった。床材の多くは塩化ビニルなどの複合素材や施工時の接着剤が混入しており、分別やリサイクルが非常に困難だった。再生すると品質が下がるダウンサイクルや、焼却や埋め立て処理が主流となっていることが業界の課題であった。

「100%水平リサイクル」実現の鍵を握るのは素材と工法の2つの要素だ。一つは、解体時も混ざらない単一ポリプロピレン(PP)。燃焼時にもダイオキシンなどの有害物質を出さず、軽さと強度を兼ね備えたエコ素材だ。

もう一つは、スウェーデン・ヴァリンゲ社が開発した国際特許を取得している次世代の床ロック技術「ヴァリンゲロック 2G PRO」だ。接着剤やクギを使わずに、板同士を簡単にはめ込む「置き敷き工法」で、素材と技術を組み合わせることで、解体時に部材や不純物が混ざらないリサイクルを実現できる。この2つの要素が、100%の再資源化を実現する基盤となっている。

一方で、どれほどリサイクルしやすい素材、工法であっても、適切な回収ルートがなければ廃棄物になってしまう。そこで、北洲は、使用済みの床材をエンドユーザー宅から直接回収し、再生工場へ届ける「Loopリサイクルシステム」も構築した。従来の分解・剥離といった中間処理を介さず「そのまま直接、床の製造工場へ戻す」ことが可能であり、リサイクルにかかるコストやCO₂・エネルギー削減にも貢献する。また、回収専用のホームページを用意、申込のあったユーザー宅やリフォーム会社に北洲のスタッフが訪問し、回収の簡易化を図る。さらに回収効率を高めるために、現在大手宅配メーカーと協議を進めている。

村上ひろみ 代表取締役社長は「当社は、建材流通、注文住宅、リフォーム・リノベーション、非戸建建築などを手がけている。次世代の住まいの標準を切り開くという考えのもと、断熱性能や樹脂サッシの標準採用、大学との共同研究、国内外の建材選定に取り組んできた。床材についても、フローティング工法や海外製品を長年扱ってきた経験が、今回の開発の背景にある」と述べた。

「LoopClick」は、スピード施工も強みだ。大がかりな解体作業やノリ・クギ打ちが不要で、熟練職人の特別な技術を必要とせず、カッター1本でサイズを調整しながらはめ込むだけで施工完了、騒音や破砕ゴミが激減し、塗料・接着剤のニオイも発生しにくい。工期を3分の2に短縮することで、深刻化する職人不足や人件費高騰はもちろん、ナフサショックに伴う建材価格高騰の中で現場の施工トータルコスト軽減に貢献する。海外製品の輸入販売ではなく、国内で製造しており、強固なサプライチェーンを持つことも強みだ。

また、PP素材は、万が一の床上浸水時にも床材を取り外すことが可能。洗浄・乾燥・消毒後に再利用(リユース)を検討・対応することができるため、被災後のスピーディーな生活・営業復旧に貢献し、被災時の廃棄ゴミ削減にも繋がる。永井聖悟 専務取締役は「上張りで工期が短い。被災後の早い復旧にも今後貢献していける」と語った。

さらに、高い防滑性(CSR-D 0.47)も備えているため、犬・猫の関節事故を防ぐ。清掃性にも優れ、日頃のお手入れもサッと拭くだけで済むため、ペットを飼う家庭に適している。

10月21日に行われた事業戦略・新商品発表会で、村上ひろみ 代表取締役社長(左)と永井聖悟 専務取締役