積水化学工業、カナダにモジュラー建築の新会社

積水化学工業 住宅カンパニーは、カナダ・オンタリオ州に鉄骨モジュラーの設計・製造を行う新会社「SEKISUI CANADA MODULAR SOLUTIONS INC.」を2025年11月28日付で設立した。

カナダは積極的な移民政策に伴う都市部への急速な人口集中が発生しており、深刻な住宅不足や住宅価格・家賃の高騰に直面している。モジュラー建築は工期が短くコストメリットも期待できることから、こうした問題を一挙に解決できる可能性を持つ。カナダではモジュラー建築は創成期であり、今後の市場拡大が予見されているところだ。

今回、同社はカナダ東部のオンタリオ州に鉄骨モジュラー製造工場を立ち上げ、2026年7月頃までに、モジュラーの設計・製造・販売体制を構築する。また、今後同国内で進むと想定されるモジュラー建築に関する法整備にも関与。現地パートナーと安定したサプライチェーンを構築し、3年を目途にカナダ東部におけるモジュラー建築のビジネスモデルを確立させたい考えだ。

まずは低層（平屋～2階建て）の学校や、中層（4～8階建て）の集合住宅、介護施設などの供給を目指す。その後は現地デベロッパーやゼネコンと協業しながら、アメリカの中高層モジュラー市場にも参入し、北米での事業拡大を検討する。

積水化学工業は、50年以上にわたって累計67万棟を超えるモジュラー住宅「セキ スイハイム」を供給してきた実績を持つ。このノウハウや技術を活用し、住宅需要が旺盛な北米市場でのビジネス展開を加速させる。