2025.6.2

文化シヤッター決算 住宅用室内階段が好調

 

同社の25年3月期決算は、売上高2284億1900万円(前期比3.3%増)、営業利益147億2600万円(同1.8%増)で増収増益となった。売上高の主なプラス要因は、販売数量の増加。特に都市圏の再開発などの大型現場案件で、主力のシャッター事業、ドア事業の受注が好調だった。一方で、建設業の時間外労働の罰則付き上限規制開始に伴い、工期が後ろ倒しになった影響で売上が先送りになったこともあり、計画比は未達。

住宅建材事業は、新築住宅着工戸数の減少を背景に、売上高69億円(前期比12.3%減)、営業利益2億円(同48.1%減)と苦戦を強いられているが、室内階段が好調だ。近年増加している高気密・高断熱な住宅は、冷暖房効率が高いためリビングに吹き抜けを採用するケースが多い。同社の住宅用室内階段「BXモダンステアーズ」は、25年3月期の売上高が前期比2.28倍の1億3000万円を達成した。室内スチール階段は全国的に規格品が少ないなかで、「BXモダンステアーズ」は規格品であることから、注文住宅を手掛ける大手ハウスメーカーはもとより、企画住宅を販売している事業者からの引き合いが強いという。

26年3月期の住宅建材事業は、売上高70億円(前期比1.7%増)、営業利益3億円(同20%増)を計画する。「省エネ法改正に伴いZEH住宅の増加が見込まれるなか、『BXモダンステアーズ』の更なる提案と拡販で計画の達成を目指す」(小倉博之代表取締役社長)。