2025.5.26

積水化学工業、不動産領域拡大に向け横浜の事業者「ベンハウス」買収へ

全株式の取得契約を締結

 

積水化学工業 住宅カンパニーは、中計で掲げる不動産領域の事業拡大に向け、総合不動産会社「ベンハウス」(神奈川県横浜市)を買収する。2025年5月23日に、同社の全株式を取得する契約を締結した。

ベンハウスは、横浜市・川崎市・湘南エリア・東京23区を中心に、土地の仕入れから住宅用地の造成、販売までを一貫して行う総合不動産会社。豊富な土地仕入れ実績や狭小地での建築工法、アセットビジネスのノウハウを保有している。

一方、積水化学工業は、鉄骨ユニット住宅メーカーとして全国規模では高いシェアを獲得しているものの、狭小地などへの供給が難しいという課題から、首都圏でのシェアはあまり高くないという課題を抱えている。

今回、ベンハウスを買収して協業・融合を進めることで、首都圏においてベンハウスの強みやノウハウを活かした不動産事業の強化ができると判断した。

具体的には、販売面での効果として、住宅用地の立地や形状、関連法規に応じて、積水化学のユニット工法とベンハウスの木造軸組工法を適切に使い分けることで、効率的な販売ネットワークを構築できると見込んでいる。

また、施工面では両社の施工能力の共有により、職人不足への対応と施工時期の平準化を図る。

そのほか、賃貸管理面においては、ベンハウスのノウハウを活用することで、積水化学グループが施工した物件以外の賃貸管理事業も展開していく方針だ。

なお、株式の譲受は25年7~8月頃に完了する予定。