焼杉板「ノーブラシ」の工程を見直し 大量生産の体制を再構築
平川木材工業(福岡県うきは市、平川典秀 代表取締役社長)は、国内でも数少ない焼杉板の生産設備を持つ木材加工会社。焼杉板とは、木材の表面を焼くことで耐久性能、耐火性能を向上する伝統工法を施した板で、西日本を中心に住宅や蔵、塀などの外装材として使用されている。
近年、異素材と組み合わせて部分的に使用したり、古民家のような風合いを持たせるために使用するケースが増えているそうで、直近では九州の美術館や軽井沢の別荘などへの採用事例がある。
同社は、炭化した表面をブラッシングして浮造りを際立たせたシリーズと、炭化した部分をそのまま活用することで伝統的な焼杉板の素焼きと同じ表面仕様の「ノーブラシ」を展開している。以前から生産を行っていたが、「ノーブラシ」については、炭化部分の剥離が問題となり数年間製造と販売を見合わせていた。従来使用していた塗料の仕様変更などが主な原因だが、販売を見合わせているなかでも、「ノーブラシ」への需要は高かった。「ニーズに応えるために工数をかけて対応をしていたが、その中で塗料の塗り方などを改善することで一定の品質を出せることが判明した」(平川社長)ため、大量生産の体制を再構築できた。
「ノーブラシ」の生産体制が整ったことをきっかけに「様々な厚さや形、加工形状の焼杉板を製造できる当社の強みを再度打ち出し、知名度の低い関東エリアでも販売を伸ばしたい」(平川社長)考え。製造は福岡県だが、レギュラー品は大阪府にも在庫しており、関東エリアでの需要にも早い納期で対応できる。


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