スギCLTの木目生かした準不燃材 竹中工務店ら4社が開発

竹中工務店、カシュー（埼玉県さいたま市）、長瀬産業（東京都千代田区）、ナガセケミカル（東京都中央区）の4社は、スギCLTの木目を生かした内装向けの準不燃材を共同開発した。

木材を内装材として壁や天井に使用する場合、建築基準法で定める内装制限に適合させる必要がある。そのための方法の一つが、木材表面に難燃化塗料を塗布するというもの。しかし、従来の難燃化塗料に含まれる無機系難燃剤は透明性を低下させる場合があり、木目を長期間きれいに見せることが難しかった。

今回開発した準不燃材は、スギCLTに透明度・耐久性に優れた難燃化塗料を塗布した内装向け製品。無機系難燃剤を含まない水ガラス系塗料を用いることで、従来の難燃化塗料と比べて透明性を高めた。熱が加わると、この水ガラス塗料が発泡し、防火性能を発揮する仕組みだ。

さらに、木材と塗膜の結合を高める下塗り塗料と、耐水性に優れた上塗り塗料も組み合わせて使用することで、高い耐久性を確保した。

準不燃材料の国土交通大臣認定も取得しており、建築基準法の内装制限を受ける室内の天井や壁に使用可能。スギCLT表面の木目を生かしたデザイン性の高い空間を実現できる。