中央住宅、東京・東久留米で「東京ゼロエミ」分譲住宅
ポラスグループの中央住宅が、同グループ初となる「東京ゼロエミ住宅」と「認定低炭素住宅」の認証を受けた分譲住宅「アイムス東久留米P.T.SITE」(東京都東久留市)を販売している。高い環境性能が注目を集め、販売は好調だ。
全6棟の分譲住宅「アイムス東久留米P.T.SITE」は、西武池袋線東久留米駅から徒歩10分に位置する。都心へのアクセスの良さと自然豊かで静かな環境、各戸120㎡超のゆとりある敷地という条件に加え、大きな特徴は「東京ゼロエミ住宅」かつ「認定低炭素住宅」であることだ。
「東京ゼロエミ住宅」は東京都が定めた独自の助成制度で、断熱性能と設備の省エネ性能に応じた3つの水準に応じて、助成金を受けることができる。「東京ゼロエミ仕様は注文住宅の中ではメジャーになってきているが、グループの分譲住宅としては初の試み」(マインドスクェア事業部設計部鈴木征道部長)。周辺の分譲住宅は110㎡ほどが標準で、価格は5000万円台後半から6000万円台後半が中心。設備が充実し、不動産が高額化していく中で、土地なしの注文住宅検討者、マンションからの住み替え検討者、パワーカップルなどに選んでもらうため東京ゼロエミ仕様を取り入れて差別化を図り、価格も6490万円から7890万円とした。太陽光発電パネル搭載など「認定低炭素住宅」仕様も含めた高付加価値化が奏功し、24年7月から販売し、12月までの約5ヵ月で6戸中残り1戸と販売は順調だ。
建物は2×6工法の木造2階建てで、従来の2×4工法より壁面の厚みが約1.57倍増えることで断熱材を多く充填でき、断熱性能を上げることができる。その他、高断熱の樹脂窓「APW 330」、断熱玄関ドア「ヴェナートD30」、リンナイのハイブリッド給湯器「ECO ONE X5」、ダイキンの高効率エアコンなどを全戸標準仕様。ZEH水準を上回る北海道相当の断熱性能と40%以上の省エネルギーを実現し、「東京ゼロエミ」の210万円の補助を受けることができる。計画時は同制度の基準変更前の水準3をクリアしているが、24年10月の基準引き上げ後はABC3段階のB水準となる。昨年11月に国が発表したGX志向型住宅の性能もほぼ満たしているという。
各戸は庭を確保し、周辺地域と溶け込む落ち着いた色使いの外壁としている。内部は階段の段差を活かしてリビングとの空間をゆるやかに区切った「スキップDEN」を設け、リビングの天井高を2.7m、掃出しサッシ高を2.2mとするなど開放感のある空間とした。また、厚みや幅の異なる国産杉材を貼り合わせ独特の手触りや素材感を感じる壁装飾パネル「木もれ美」をインテリアに採用し、抗菌・抗ウイルス加工を施したフローリング「銘樹モクトーン」を用いるなど自然を意識したアイテムも散りばめた。
同社はさらに高スペック環境性能の分譲住宅を広げていく考えだ。25年度からの東京都の新築戸建住宅太陽光発電搭載の義務化に伴い、太陽光発電搭載を標準化するのはもちろん、今年開発予定の多摩エリアの全35棟の大型分譲地をすべて東京ゼロエミ仕様とする予定だ。
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