2024.10.15

AQグループ、耐震診断に実測データを活用

新サービスを地盤ネットと共同開発

AQグループは、地盤ネットと共同開発した新たな耐震診断サービス「匠・トリプル耐震測定」の提供を2024年11月1日から開始する。

従来の耐震診断は現地調査や設計図などの情報を基に、耐震診断士が耐震性能を総合的に判断することが主流となっている。しかし、これは目視の情報と耐震診断士の経験則で判断されるため、評価担当者によって診断結果にバラつきが生じることも少なくない。

AQグループは、こうした耐震診断サービスをさらに進化させようと、同社リフォームブランド「AQリフォーム」と地盤診断の先進企業である地盤ネットのタイアップを実施。このほど耐震測定による実測データを活用した耐震診断サービス「匠・トリプル耐震測定」を開発した。コンセプトは、「建物の揺れを科学する」としている。

同サービスでは、AQ Groupの耐震診断士と地盤ネットの調査員が現場を調査。約2時間のリフォーム診断と実測による耐震測定を実施したのち、耐震に必要な壁量を構造計算により算出する。その後、診断結果を反映した新しい図面情報を基に、京都大学の中川貴文准教授とAQ Groupが共同開発した「ビルの構造計算を用いたデジタル耐震シミュレーション」を実施することで、施工後の耐震力チェックも行う。

報告書にはリフォームが必要な箇所や耐力壁の強度、枚数などが具体的に明記されるため、リフォーム検討者にも分かりやすいことが特徴だ。

同社は新サービスの提供と通じて「耐震」への取り組みを強化し、さらなる安心感を訴求していく方針だ。

地盤ネットとタイアップし、新たな耐震診断サービス「匠・トリプル耐震測定」を開発した