2024.10.2

長谷工コーポレーション、建設汚泥処理に竹チップを活用

固定処理技術を福岡大学と共同開発

長谷工コーポレーションは、福岡大学工学部の佐藤研一教授と「竹チップを使った建設汚泥の固定処理技術」を共同開発した。

建設現場で場所打ちコンクリート杭を打ち込む場合、地盤掘削時に地下水などの水分を多く含んだ汚泥が地表に排出されることがある。この汚泥を産業廃棄物として処理する場合は運搬効率を上げるため、これまではセメント系などの固化材を添加して固形化させていた。

今回共同開発した技術では、汚泥に添加するセメント系固化材の半分を竹チップに置き換えた。これにより、固化材由来のCO2排出量約8000 t-CO₂/年の半減効果が期待できるという。

同技術は、千葉県市川市内の新築マンション建設現場で初採用した。今後も同社が施工する建設現場に順次採用予定だ。

竹は木と同じく成長過程でCO₂を吸収し炭素を固定できるだけでなく、成長が早いという利点を持つ。そのため、脱炭素の実現に大きく貢献する可能性がありそうだ。