大和ハウスグループ、新型コロナの影響で8300億円の売上減見込む
Web限定住宅の受注は好調
大和ハウスグループは、2020年3月期の決算を発表した。2020年3月期は売上高、営業利益、経常利益ともに過去最高を更新したが、2021年3月期は新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい状況になると予想している。
大和ハウスグループの2020年3月期の業績は、売上高が対前年比5.7%増加の4兆3802億900万円、営業利益が同2.4%増の3811憶1400万円、経常利益が同2.3%増の3676憶6900万円となり、いずれも過去最高を更新した。
その一方で、2021年3月期については、売上高が同16.7%減の3兆6500億円、営業利益が同55.4%減の1700億円、経常利益が同55.4%減の1640億円と予測している。新型コロナウイルス感染症により、当初計画よりも売上で8300億円、営業利益で1900億円が減少すると見込んでいる。
同社の芳井敬一社長は、「リーマンショックから全てが立ち直るまでに5年かかったと言われているが、今回の(新型コロナの)影響は住宅マーケットにそれ以上の影を落とすかもしれない。その一方で働き方が変わり、住宅の売り方にも変化をもたらす可能性がある」と語る。
同社が2019年11月に発売したWeb限定の戸建住宅「ライフジェニック」の販売が伸びているという。「ライフジェニック」は、Webサイトで6つの質問に答えると、ライフスタイルにあった外観デザインやインテリアデザインを提案するもの。提案内容を通して、楽しみながらWeb上でプランを検討できる。
同社によると、昨年12月から今年2月には1カ月当たりのPV数が3万件程度だったが、3月は22万件にまで増えている。また、契約数も1カ月10件程度であったものが、3月は35件にまで増えてきているという。 芳井社長は、「展示場での営業のあり方を見直すだけでなく、さらには既に検討を進めている工事現場の無人化についても取り組みを進めていく必要がある」と語っており、withコロナ、その先のafterコロナに向けたビジネスモデルの転換を示唆した。
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