施主と一緒に進める住まいづくり コミュニケーションツールの活用で顧客満足度の向上を実現
実践企業に聞くDXツール活用法 ハウスクラフト (三重県三重郡菰野町)
ハウスクラフト
営業次長
川野 仁史 氏
三重県三重郡菰野町に本社を構えるハウスクラフトは、2008年12月の創業から16年で年間100棟を超える受注を獲得するなど、急成長を遂げている工務店。本社のある菰野町だけでなく、鈴鹿市、津市などにも拠点を構え、三重県北中部を中心に住宅事業を展開している。また、2024年8月には愛知県津島市にも拠点を開設し、さらなる商圏拡大にも取り組んでいる。
同社では、建築家とつくる自由設計注文住宅「Archia」、プランから選べるセレクト住宅「Rasia」といったブランドを展開しており、注文住宅を中心として幅広い住宅ニーズに対応している。
現場の声を反映しツールを変更
電子受発注へ移行
ハウスクラフトでは、2020年に「ANDPAD施工管理」を導入している。それまでは別のツールを使い施工管理を行っていたが、現場監督や協力会社の声を反映し、使い勝手などを改善できるツールへの変更を検討していたという。また、将来的に協力会社との受発注業務を電子化したいという意向もあった。
同社の川野仁史営業次長は、「ANDPADの場合、まず工程表の作成が以前使っていたものよりも簡単になるといった点で評価が高かったです。また、電子受発注機能を備えているだけでなく、当社からの要望に柔軟に対応していただけるという印象があり、最終的にはANDPADへ移行することになりました」とANDPAD導入の経緯を説明する。
ANDPAD導入後、電子受発注への挑戦も始めており、将来的には全ての協力会社に電子受発注への移行を促していきたい考えだという。
営業、工事、アフターサービス
全ての場面で満足してもらえる環境を創造
ハウスクラフトがANDPAD導入を決めた理由がもうひとつある。それが施主とのコミュニケーションが一元管理できる「ANDPADおうちノート」だ。
「この機能が無ければ当社でANDPADを導入することはできないとお伝えしたところ、前向きに機能を開発していただきました。この迅速な対応力も導入する大きな理由になりました」(川野営業次長)。
ハウスクラフトでは、「家づくりを通じて家族の幸せな未来をつくる」という理念を全社員で共有している。この点が同社の成長を支える原動力にもなっているそうだ。この理念を具現化するために、施主と一緒に進める住まいづくりを目指しており、最高の家づくり体験を提供することで、顧客満足度を向上している。
そして、こうした考え方を具現化していくためには、「営業や工事、そしてアフターサービスまで、全ての場面で『ハウスクラフトで良かった』と思っていただくことが重要になります。そのためにも、お客様とのコミュニケーションが大切になるのです」と川野営業次長は話す。
ANDPAD導入時に施主とのコミュニケーション機能にこだわったのもこうした考えからだ。「着工したら何の連絡もこない」という状況では、施主に最高の家づくり体験を提供することはできない。
「ANDPADおうちノート」は、それまでの施主報告機能を大幅にリニューアルした新機能で2023年11月に提供を開始している。工務店と施主とのコミュニケーションの円滑化を図るためのプラットフォームであり、建築中の進捗状況を施主と共有できるだけでなく、契約前の提案・打ち合わせや引き渡し後のアフター管理まで一元管理できる。施主に専用のアプリを無料ダウンロードしてもらうだけで利用でき、使い勝手も向上している。
ハウスクラフトでは着工後に必ず20回前後の現状報告を行っている。こうした報告も「ANDPADおうちノート」を使って行っている。
また、契約後に全ての施主に「ANDPADおうちノート」のアプリをダウンロードしてもらい、打ち合わせから着工、引渡し、アフターサービスまでのコミュニケーションを「ANDPADおうちノート」を中心に行っている。
「ANDPADおうちノート」は、顧客とのコミュニケーションの内容を共有することができるため、例えば営業担当者が多忙で顧客からの問い合わせに対応できない際などには、他の社員が対応を行うといったこともスムーズに行えるようになったという。
今後は過去に引き渡しを行った顧客にも「ANDPADおうちノート」の活用を促していくことで、アフターサービスなどでの活用も強化していきたい方針だ。
「ANDPADおうちノート」導入後、施主の満足度調査の結果も向上しており、ハウスクラフトの理念を具現化する上で欠かせないツールになってきているようだ。
ちなみに、紹介受注の比率が高いという点も同社の特徴のひとつ。川野営業次長は「住む前も、そして住んでからも満足してもらえるからこそ、紹介受注をいただけるのではないでしょうか」と語っており、ツールを上手く活用し満足度を高めていくことが、紹介受注の増加にも貢献しているようだ。
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