遠隔管理サービスがオールインワン　現場タスクを60%削減

建築会社の経営者が作ったリモート施工管理システム　「Log System」

リモート施工管理に必要な機能がすべて揃った「Log System」。360度VR現場空間を提供する「Log Walk」、ビデオ通話アプリ「Log Meet」、図面作成代行やチェックシートなど、現場管理のあらゆるタスクを最大60%削減し、管理業務を大幅に効率化する。仕組み化を徹底することで、経験の浅いスタッフでも安定した管理業務が可能になり、施主への対応もスムーズに。さらに、「リモートダイコウ」サービスでは、専門チームがオンラインで10以上の工程で品質チェックし、現場管理を代行する。

INTERVIEW

建築会社をスマートビルダー化
リモート管理にはツールよりも仕組みが肝心

建設テック事業株式会社log build 代表取締役
住宅事業株式会社ecomo 代表取締役
中堀健一氏

現場管理は、工務店にとって不可欠な業務であり、その重要性は時代を超えて変わることがありません。しかし、昭和から平成、令和に至るまで、技術革新が進む一方で、現場管理の手法は依然として従来の方法が主流であり、状況が大きく変わっていないのが現実です。

多くの現場監督が過重な業務負荷に直面し、施工品質や安全管理の基準が不十分であるため、経営者は現場管理の生産性向上に頭を悩ませています。この状況を打開し、持続可能な経営を実現するためには、スマートビルダー化が不可欠です。スマートビルダーとは、工務店の全ての業務に関してデジタルを活用する概念のことです。

現場管理をスマートビルダー化

現場監督における業務の「選択と集中」を実現できる環境を作っていくことが重要です。これまで変わらず進んできた現場監督のあり方を一新し、よりクリエイティブな業務に集中できる仕組みを、DXを通じて構築していかなければなりません。現場の品質管理は、現場監督の経験とスキルに大きく依存しているため、家づくりの品質にばらつきが生じやすいという課題があります。

こうした課題を解決し、現場監督の業務を効率化するために、遠隔で現場を可視化するDXツールが必要です。

徹底したマニュアル化で新人でもできる環境を構築

「Log System」によって、360度画像を用いて遠隔で現場の様子を把握できる環境が整いました。また、配筋から基礎チェック、アフターまでの仕様をマニュアル化した標準施工要領書も整備しました。標準施工要領書を協力業者の方々とクラウド上で共有することで、現場で施工方法に迷った際に現場監督に連絡する必要がなくなりました。

施工品質を自主施工チェックするためのチェック項目も策定しました。このチェック項目を活用すれば、誰でも適切な施工が行われているかを判断できます。さらに、現場の大工さんなどがスマホで映した映像を見ながら遠隔でチェックを行い、オンラインで打ち合わせが可能です。

マニュアルとチェック項目を明確にしておけば、専門知識がないスタッフでも適切な自主施工チェックを行うことができます。むしろ専門知識がない方が、忖度なく不備を指摘できます。

例えば、ecomoでは新卒入社3年目の事務系職種の女性社員が、年間37棟の品質管理、安全管理を一人で行っています。マニュアルを完備しているので、すぐに自走できるようになります。現場監督は本来やるべき情報や原価の管理などを徹底できるようになりました。顧客との打ち合わせに現場監督が同席することも増えました。これによって、顧客や設計担当者の意図を理解した上で、施工品質を管理できるようになりました。設計担当者と現場監督が頻繁にコミュニケーションを行うようになった結果、さらに施工品質が向上していくという好循環が生まれています。

リモート現場管理代行という選択も時代の流れ

圧倒的な人手不足に加え、物価上昇や職人人工の上昇により、建物価格を上げるための努力や企業ブランディングなど、工務店の経営者は多くの経営戦略を判断しなければなりません。その中で、現場監督を採用しても退職されてしまったり、現場がブラックボックス化してトラブルが続く「人材問題」が発生すれば、大きな損失となります。経営者は、マーケティングからアフターサービスに至るまでの経営方針を整える一方で、標準図の作成や品質管理ルールをじっくり検討する時間が限られているのが現状です。そういった状況では、ぜひlog buildのリモート現場管理代行を活用していただきたいです。

リモート代行では、現場管理だけでなく、完工後にリモート実施報告として、現場の改善レポートを提出します。現場の問題点や課題点を分析し、是正点数・割合、傾向を抽出し、再発防止策とセットで提案いたします。