住み手の美意識を表現するための室内装飾

伝統的な加飾技術で暮らしを彩る

かつて日本家屋のふすま紙や壁紙は、単なる建材という役割だけでなく、住み手の美意識を表現する工芸品性も求められていました-。

こう語るのは、今でも伝統技術を活かしてふすま紙などの加飾を行う湯島アートの一色清社長。湯島アートは3代続く加飾業を営む会社です。初代は明治時代の半ばに湯島で開業し、日本画家の大家、横山大観などとの交流も深めながら、技や美意識に磨きをかけてきたそうです。一色は3代目として、日本伝統工芸士の認定を取得し、伝統的な技術を用いた加飾紙を提案し続けています。

湯島アートの一色清社長。砂子職人として襖の奥紙柄加工、意匠開発に携わりながら、新たな技術の開発と製品化にとも取り組んでいる。