Gywood(ギュッド)
無垢針葉樹を表層圧密した新素材 意匠、質感を維持しつつ耐傷性を向上
意匠、質感を維持しつつ耐傷性を向上
建材流通大手のナイスは、針葉樹無垢材(スギ、ヒノキ、アカマツ、カラマツ、トドマツ)を表層圧密するテクノロジー、「Gywood(ギュッド)」を開発。木材のすべてに均一に圧密するのではなく、とくに表層部分に高密度層を集中させることで、針葉樹の軽さや温かさなどのメリットを維持しつつ、広葉樹の硬さというメリットを取り入れることに成功した。
同社は、Gywood加工を施したフリー板の寸法を規格化し、建材メーカーや家具製造事業者などが、フリー板を用いてフローリングやテーブルの天板など、様々な建材や家具を製造しやすい環境整備も進める。さらに、地域ごとの林業・木材関連事業者などと連携し、Gywood製品を安定供給できるサプライチェーンの構築を目指す。
この技術を用いて、国産針葉樹、とくに年々蓄積量が増加するスギの活用拡大を図り、建築の木質化、林業・木材産業の復権、地域創生に貢献していきたい考えだ。
記者の目
国内の森林資源が本格的な伐採期を迎えている。なかでもスギは全国に広く分布し、蓄積量は年々増加している。こうした中で、建築の構造材に加えて、内装材などへの活用拡大が望まれてきたが、傷つきやすいという難点を抱えていた。ナイスのGywoodは、針葉樹の軽さや温かさなどのメリットを維持しつつ、広葉樹の硬さというメリットを取り入れることに成功。耐傷性能を高めたフローリングや家具などの素材としてスギを活用することが可能になり、需要先が一気に広がる。国産材活用の機運や、自然素材を求めるニーズなどが高まる中で、新しい市場を創出する可能性を秘めた新素材だと言える。
DATA
商品 | Gywood(ギュッド) |
価格 | お問い合わせください |
発売 | ナイス株式会社 |