デベロッパーなどがMR活用の取組みを開始
野村不動産などが事業に導入 VR・ARに続く技術として注目
住宅・不動産分野で MR (ミクスド・リアリティ) を活用した提案が活発化している。野村不動産などが分譲住宅の営業に導入しはじめており、次世代の技術として注目を集めている。
最近、MRがVR、ARに続く先端技術として社会的に注目を集めている。VRは「仮想現実」と言い、専用のヘッドマウントディスプレイをかけることで、CGによる現実とは隔絶された人工的な環境を作り出す技術。ARは「拡張現実」のことで、スマートフォンなどの画面上に現実の周囲の環境を映し出し、そこにCGを加えた世界を作り出す技術。
対して、MRは「複合現実」と言い、専用のゴーグルをかけることで、レンズ越しに見える現実世界と、レンズ上に写ったCGによる仮想世界を合わせた環境を作れる技術。ARと似ているが、実際の空間の中に仮想世界を加えて見ることができる点が異なる。このため、大きさなども含め、よりリアルに現実世界と仮装世界が合わさった体験が可能になる。
分譲マンションの営業や部屋探し、リフォームなどに可能性
住宅・不動産分野でもMRを事業に活用しようとする動きが出てきている。例えば、野村不動産は日本マイクロソフトの「HoloLens」というMRを実現するゴーグルを営業に活用した取り組みを開始している。7月から販売した新築分譲マンション「プラウドシティ越中島」(東京都江東区・305戸)で初めて導入した。「HoloLens」越しにマンション建設予定の敷地を眺めると、建物の完成イメージを原寸大で見ることができる。購入を検討中の消費者に、写真や動画では味わえない臨場感を持ってもらう狙いだ。「HoloLens」の導入コストは約200万円で加えて、機器のレンタル料が月2万円程度。新築分譲マンションの販売活動において、通常はモデルルームを2〜3つ作るが、今回は1つにして、その分のコストを「HoloLens」に回したという。
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