ハウゼコ(神戸睦史社長、大阪府大阪市)は笠木と換気部材を一体化したパラペット専用の笠木板金を開発した。形状や納め方を工夫することで、換気性能と防水性能を両立。施工性も追求し、誰が施工しても均一な性能を発揮できるように配慮した。これまで確立されていなかったパラペットの標準的な納まりとして訴求していきたい考えだ。

パラペット周辺部は、換気、通気が取りにくいため結露を起こしやすく、雨仕舞いとの両立が難しい箇所だと言われている。日本住宅保証検査機構(JIO)が公表する新築住宅かし保険の雨水浸入箇所(2008年12月から2017年3月まで)を見ると、「外壁開口部」(33.5%)に次いで多いのが「バルコニーおよび陸屋根」(22.1%)となっている。しかし、住宅金融支援機構の工事仕様書をはじめ、工事業者が参照できる詳細な納め方がどこにも示されていないのが実情だ。パラペットについては、板金事業者が現場ごとに笠木板金を作成し納めることが多いため、大工や外壁事業者、板金事業者などの工程が入り組み、適正な施工が難しいと指摘する声も聞かれる。こうした課題を受けて、ハウゼコは、2016年11月にパラペット専用の笠木板金「アンタレス・ホールパラペットキャップ」を開発、販売を開始した。同社が独自に開発し、バルコニーの笠木した換気部材としてシェアを伸ばしている「アンタレスミニ」と併用することで、シンプルな施工でパラペット周辺の通気性能と防水性能の両立を図れる機能を持たせた。

アンタレス・ホールレスパラペットキャップⅡの納まりの断面図。外壁下地の脳天に釘打ちせずに施工できるホールレス化を実現した

笠木板金と外壁下地の間に、緩衝材を入れ、強度性能を高めた

外壁下地脳天に釘を用いず固定
防水性をさらに向上

さらに同社は、2017年11月、パラペット専用の換気部材付板金「アンタレス・ホールレスパラペットキャップⅡ」を発売した。アンタレス・ホールパラペットキャップでは、「笠木と換気部材が分離している」「笠木を固定するためのベース材を外壁下地の脳天に釘打ちする必要がある」のに対して、アンタレス・ホールレスパラペットキャップⅡでは、笠木と換気部材を、釘で横打ちして固定することで、外壁下地の脳天に釘打ちせずに施工できるホールレス化を実現。施工の簡素化とともに、防水性能のさらなる向上に寄与する。またパラペット上部は、荷揚げ場所や踏み台になることも多く、潰れてしまう懸念があるため、笠木板金と外壁下地の間に、緩衝材を入れ、強度性能を高めた。さらに、陸屋根側に向けて雨水が落ちるように緩衝材に傾斜をつけることで、雨水が外側の下屋や車庫などに落ちて騒音が発生することを防止できるように配慮した。

同社が開発したパラペット専用の笠木板金を用いることで、外壁事業者が、外壁工事と一緒にパラペット工事も担えるようになる。同社の神戸睦史社長は「パラペットのスタンダードな納まりとして普及させていきたい」と話す。